鍵掛峠9:35−9:59文殊越−10:21鳥越峠10:23−10:52駒鳥小屋−10:56沢−11:03遭難碑−11:45ガレ場−12:00象ヶ鼻見ゆ−12:10右へ登る−12:28分岐−12:39象ヶ鼻12:43−12:50ユートピア分岐−12:58山頂13:21−13:30ユートピア分岐−13:36象ヶ鼻分岐−13:43振子分岐−13:56ガレ場−14:50遭難碑−14:52沢14:58−15:04駒鳥小屋−15:37鳥越峠15:43−16:03文殊越−16:20鍵掛峠
地形図で標高の概略を読み取る 数字は標高
鍵掛峠890−文殊越1108−鳥越峠1240−駒鳥小屋1040−遭難碑1050−ガレ場終点1350−象ヶ鼻1550−三鈷峰1516
今日は振子沢経由で大山三鈷峰(だいせんさんこほう1516m)を目指す車のドアを開けるとすぐにウグイスを始めとした小鳥の鳴き声が飛び込んでくる ここは烏ヶ山の登山口の一つになっているのだが平成12年の鳥取西部地震により登山道の崩落があり危険 登山禁止との標識が立っている 崩落場所も図で示してあった
今日のルートは鳥越峠から駒鳥小屋に降り そこから振子沢を経由して三鈷峰を訪ねる計画 大山三鈷峰も地震の影響を受け宝珠越えルートや親指ピーク越えルートに崩落がありこれらのルートが一時登山禁止となっていた その時友人から振子沢からなら行けると聞いていたが 上記のルートも通れるとの情報がありつい振子沢ルートの事を失念していた
先月三鈷峰を訪ねた時にユートピアで出会った方が振子沢ルートを文殊堂から3時間かけて登ってきたとの話を聞き 振子沢ルートがある事を思い出し 今日訪ねた次第 訪ねるに先立ちインターネットでの情報を探す 宝珠越えから大山三鈷峰に登り文殊堂に降りるルートを紹介しているのが結構見られるが振子沢を登るレポートは少ない レポートの中にはジュラシックパークのようでお勧め出来ないとも書いてあるのがあり今の時期はどうかと心配しながらやってきた
鳥越峠までは烏ヶ山登山で何回か訪ねた事がある 文殊堂から行くよりは鍵掛峠からの方が歩きやすいし途中のブナ林の景観が素晴らしい 特に帰路はなだらかな下りであり余韻を楽しみながら降りて来れる
仕度をしてブナ林に入る 早速ヤマアジサイが顔を出す 咲き始めたばかりだ アカショウマも所々に顔を見せる このルートは余り花は無い ブナ林が素晴らしい エゾハルゼミの大合唱が聞こえる エゾハルゼミの鳴き声はずっと続き 駒鳥小屋から沢に出るあたりで一度途切れ 振子沢のルートに入ると又聞こえ 高度をあげブナ林が無くなってくると聞こえなくなった
また 小鳥の鳴き声も絶える事が無い ウグイス コゲラ フクロウ? カッコーホトトギスなどと特徴のある鳴き声以外にもいろいろな鳴き声が飛び交う すずやかな鳴き声には聞きほれてしまう
ブナの美林を過ぎ足元に石が多くなってくると文殊越は近い ヤブデマリが白い花を咲かす 石の多いルートにミズタビラコが結構群生している 標高は1100mに近いこんな所にも生育するのかと新たな発見である
文殊越からは比較的なだらかなルート 樹木が近くなった為かカッコーやウグイスの鳴き声が近くに聞こえる マムシグサ ギンリョウソウ サワフタギが顔を出す サンカヨウが実をつけている ルートの登りが少しきつくなってくるもうじき鳥越峠だ 登りにかかる辺りから少しピンクかかった花が顔を出す カラマツソウみたいだが花の形が少し違うな? と思いながら登ってゆくと白いいつも見ている花が現れる 咲き始めはピンクかかった色がついているようだ カラマツソウはその後もあちこちで出会う 急な登りの途中で眼を少し遠くの斜面に向けると ツルアジサイが樹木を覆うようにして咲いているのを見つけた この花は規模の大きさに驚かされる 巻きつかれている樹木は共存出来るのだろうかと心配になる
峠に出る 峠で40代と思えるご夫婦が地図を開いて話をしていた あちこち歩いている様子 烏ヶ山も新小屋峠から鳥越峠まで行ったよ 自分の責任だよね と軽く話しておられた 三鈷峰へのルートを訪ねると あそこは今時は藪がひどいのでは?雪渓がある時期に登るルートではないかな 雪が溶けている所は藪が大変だった と話を聞く これは大変な事になりそうだ 難しいようなら戻って来ようと返事をし
お先に失礼する鳥越峠からのルートは始めてだ 駒鳥小屋まで標高差約200mを下る 峠を降りた最初は比較的急な下り ルートの右手に大きな白い花が群生している 後で調べてみるとヤグルマソウだ ヤグルマソウには振子沢でもちょくちょくと出合った
すぐにルートはなだらかになる 左手を山側にして山を巻くようにして降りてゆく やがて谷に向って降りてゆくようになり勾配もきつくなる 横ばいにならないといけないような急な所は無く 順調に降りてゆく 石がごろごろとして来ると駒鳥小屋は近い 突然小屋が見えて来る
小屋の脇を抜けると沢に降りるルートがある このルートが急だ ロープも張ってある 草が生えている所にもロープがある 雪の時の為なのだろうか? 沢に降りるルートは水が出 随分と崩れている 逆ルートを来た場合 沢から登る位置を見つけるのが大変だと思った 沢は随分と広い 沢に生えている樹木に駒鳥小屋と書いた標識がある そこから 沢の右手上方を探すと小屋を見つける事が出来るが樹木が繁っており慣れないと見つけるのが難しい 帰路間違えないよう周辺の景観を頭に入れておく
沢にはダイセンクワガタが咲いていた 花のピークを過ぎた所だ、落ちた花びらはまだ色を留めていた
前方を見ると標識があるのが見える そこに向って沢を登ってゆく 広い沢であるガスが出たりすると方角を見つけるのが難しいそうだ 水の流れを2度程渡り標識の所に行くと 右方向に矢印が書いてあり 振子沢とある 右手を見ると樹木に標識がある この二つの標識を見つけないと振子沢入口がわからないであろう 大きな石がごろごろしている 歩けるところを見つけながら樹木にある標識の所に行く
そこが振子沢ルートの入口だ 樹木の前に遭難碑がある 碑文を読まなかったので詳細不明 ここにもミズタビラコが顔を見せていた
ここから細いルートがある ルートは周辺の草が伸び土の部分が見にくくなっているがきちんとしたルートである 兎に角ルートを追ってゆく ストックで草を分け足元を確認しながら進んでゆく ジュラシックパークだとか藪漕ぎが必要だと言われた所に近づいているのだろう 次第に木々の小枝が頭の上に伸びて来るようになる でも足元のルートはしっかりしているのでそう苦にならない ガレ場に沿ってルートが作られているようだ 時々ガレ場にルートが出る その時は次のルートの入口を見つけるのが難しい ルートには所々赤テープなどのマークがあるのでマークを探しながらルートを追う 2度程ルートを失い 元に戻りルートを探す ガレ場のルートは比較的歩き易いルートとなっており歩き難くなったら怪しいと思うと良い ガレ場に対し左側にルートがあるケースが圧倒的(1ヶ所だけ右手にあったように記憶)であった
ルート探しが難しいが藪漕ぎの困難さは殆ど無い 根曲がり竹の藪漕ぎと比べたら実に楽である でも草木が繁り頭にぶつかる木々もあるので足元と頭と両方の注意が必要である 2度ほどトゲのある草に触れた 着衣は長袖が必要 手袋もした方が良い
心配していたルートもこれなら抜けられそうだ やがてガレ場のルートになる 右も左も急斜面になっているのでガレ場を行くしかないなと思いながら進んでゆく なかなかマークが現れないので心配していたがマークも見つかり安心して進んでゆく ルートは左に曲がる 曲がると前方が開け 象ヶ鼻と思われるピークが見えて来る 更にガレ場を登って行くと右手草の中にプラスチックの板があるのを見つける 右へと書いてある ガレ場の石には赤ペンキが塗ってあるようだが随分と色褪せている
標識に従い右へ急な斜面を登って行く 急な斜面だ草木を掴みながら身体を引き上げるようにして登ってゆく この辺りはユートピアから続く草原 カラマツソウやノアザミが咲いている オオバギボウシが花芽を伸ばしてきている 急斜面を登ってゆくと象ヶ鼻から降りた位置にある振子山への分岐の標識が見えてくる 標識が随分と頼もしく見える 景観も開け息があがっているもののここに到着したという達成感を感じる
振子山分岐から象ヶ鼻に登る カラマツソウが草原のあちこちに咲いている アカモノも咲いている ナナカマドも花を咲かせている 象ヶ鼻ではダイセンクワガタが咲いていた
象ヶ鼻で一息入れ麦茶を飲む すぐに同じ歳位の男性が一人登ってくる 続いて30代位か若い男性二人組が登ってくる 簡単に挨拶を交わし 三鈷峰を目指す 藪漕ぎで難航した時は13時になったらgiveupして戻ろうと思っていたが 13時直前に山頂まで到達出来ほっとした
今の時期はまだ花が少ない オオバギボウシ シモツケが準備中である ヤマツツジがまだ残っていた 山頂にはカラマツソウ ノアザミが咲いていた ツクバネウツギだろうか花が咲いていた 山頂は誰もいない 先ほど出合った人達も思い思いの場所で休んでいた 着替えをし昼食をとり下山する 下山は登ってきたルートを戻る
県道24で高梁川沿いを走り総社で180に乗る 久々に6時台に出発したがそれでも通行量が多い 180に乗れば車の流れは良くなる 高梁新見と過ぎる 千屋辺りではまだ道路工事が行われており片側交互通行で信号を何回か待たされる 信号のタイミングは少しは同期を取って貰いたいと思うのだがおかまいなしのようだ明地峠を越える 大山は霞みの中で眺望は得られない 峠を越えてからも工事が行われている 2分を越える待ち時間にはうんざりさせられる
高尾から181に乗る 江府で482へ右折する 今度は砂利を満載したトラックが何台も急坂を登っている 諦めてその後につく 鏡成への標識を見て県道315へ左折 やっとトラックの列から解放される 高原のドライブをエンジョイし大山循環道を左折し鍵掛峠に向う 標高800mの標識を見て間もなく登山口の駐車場がある そこに駐車すでに5台程駐車していた