大山三鈷峰 今回も雨で上宝珠で下山

標高 1516m    難易度 ☆☆☆    登り*119分(宝珠越上宝珠まで) 下り*70分(上宝珠から砂すべり)  鳥取県
倉敷からの距離   145Km        登頂日 2003/10/16  ガイドブック  写真 音訳日記削除

中の原10:20−10:39ロープウエイ終点−10:48写真10:52−11:00宝珠山−11:07下宝珠越11:08−11:32中宝珠越11:35−12:11上宝珠越12:24−13:03遭難碑−13:11元谷−13:34中の原

登山
 そろそろ大山三鈷峰(だいせんさんこほう1516m)の紅葉の良い時期 長期予報では週末から崩れそうなので昨日に引続き出かける

 中の原のゲレンデは草がすっかり刈られ、スキー場開設の準備が行われている お陰で芝生の上を歩くような感じで気持ち良く足が進む 宝珠山山頂辺りにガスがかかり三鈷峰のピークも大山の北壁も全く見えない ゲレンデ右手にナナカマドの木が何本も赤い実をたわわに実らせている ブナ林の紅葉は始まったところだ

 ゲレンデを登る 登る時は足元のみを見て、汗をたらしながら登る 登りがゆるやかになるとゲレンデの終点だ もうそろそろ終点だなと感じながら歩を進める ゆるやかになると周辺を確かめそして振り返る この瞬間が好きだ 豪円山がずっと下に見えここまで登ったという実感がある 今日は弓ヶ浜がきれいに見える

 ブナ林に入ってゆく 笹が繁っているところを抜けると美しく紅葉したブナ樹林帯に入る 下草も黄色く紅葉している 太陽の光があればまさに光り輝いて見えるのだろう 太陽の日が射さない中でも撮った写真は美しい色を見せてくれる この時期は花はもう店じまい コマユミなど木の実が顔を見せてくれる

 宝珠山に出る 木々の隙間から三鈷峰が見える ガスが流れ見え隠れしている ブナ樹林の紅葉を見ながら下宝珠越えに降り 下宝珠越えからまたゆるやかな登りとなる そしてまた素晴らしいブナ樹林の紅葉が展開する 三鈷峰や大山北壁はガスに隠れ全く見えなくなってしまった

 中宝珠越を過ぎる ナナカマドの赤い実が顔を出し 赤系統の紅葉が増えてくる 時折風が強く吹く ごうごうとうなるような風だけが聞こえてくる ガスが濃くなり見通しが悪くなってくる 1人だけ自然の中に取り残されたような感じとなりおどろおどろしい雰囲気だ ぱらぱらという音は雨なのだろうか? 前に登った時もこの辺りで降られた 今度は風もぱらぱらという音もすーと消えてしまう いったい何があったのだろうか

 上宝珠越えに近づくにつれガスが更に濃くなる 三鈷峰や大山北壁など周辺の景観は全く見えないし歩いているルートも見通しが悪くなる そうかと思うとガスがすーと消え紅葉した木々が顔を出す 短い時間にちらーと見える紅葉はまた違った趣がある 幸い見事に紅葉したカエデをカメラにおさめる事が出来た 上宝珠越え周辺がこんなにきれいに紅葉しているのを見るのははじめてのように思う

 上宝珠越えに出る 心配していた小雨が降りだした ガスは更に濃くなる この先登ってもガスの中では何も見えないだろうし 雨に降られるのはいやなので今回もここで降りよう あれ? 人の声が聞こえる 今日はここまで誰とも会わなかった どこで話しているのだろう 聞こえてくる方角は三鈷峰の方角だが随分近くに聞こえる だが降りているのか登っているのかわからない 数名の人が話しているようだ 記念撮影をしたりして少しとどまっていたがこちらに来る様子は無さそうなので砂すべりに降りてゆく

 砂すべりは相変わらず荒れている 最初の降りるところにロープが伸びておりお尻を滑らせなくてもロープを掴まりながら降りてゆけた それからがルート選びが大変 9月に降りた時と様相を異にしている 足跡は右手の方向についていたのでそちらを追っていったが急な斜面に出降りられそうもない 足跡も消えている どうやら迷い道のようだ もっと左手にルートがある筈だと判断し登り返し左手方向に足跡を探す そして左手にそれらしい足跡を見つけ そのルートにとりつく ちょっとしたピークを越えるとその先に足跡が続いている 9月に降りたルートのようだ 降りてゆくと所々に見覚えがある 9月にこわごわ降りたところは巻いて降りれるようになっていた ここまで来ると一安心だ

 何せガスが濃い どのぐらい先が見通せるのだろうか 振り返ると降りてきたところはガスに隠れる 降りる先もガス ここを降りた経験が無ければとても降りてゆけそうもない 足跡を外さないように追ってゆく ガスの一部が消え紅葉した山肌を見せてくれる そうかと思うとまたガスに隠れてしまう ほんの短い幕間だ こうした演出はなかなか心憎い ちらっと見える紅葉は何故かものすごくきれいに見える 眼を覆っていたもやがとれたような感じなのだろう 何枚か撮影するが出来あがった写真とその時に感じたものとは随分違った感じがする

 ほんの短い演出が終わりまた深いガスに覆われる 雨がざーと降ってくる 隠れるものが無くあわてて傘を取り出す 雨はすぐにやむ

 元谷に降り 自動車道を降りてゆく 紅葉したブナを見る事が出来たが登った時点よりも更に薄暗くなり色がない

 靴は砂まみれ ゲレンデを降りるあいだに随分と砂がおちた


アプローチ
 新幹線の下から川辺橋の渋滞が続きやっと抜けたら今度は高梁市の入口で渋滞にあう 沿道の温度計は10〜11℃と表示されている 車の暖房が心地よい季節になってきた 高梁の市街を抜けると車の流れはスムーズになる 今日も昨日と同じような天候 晴れていた空も次第に雲が増える 新見を過ぎ県北に向うにつれ怪しげな雲が出、明地峠手前でぱらぱらと降ってくる これではトンネルを抜けたら相当降っているのかと心配しながら車を走らせる 面白い事に大山の山並みはスポットライトが当ったように輝いている その周辺は厚い雲がかかっている こんな事もあるのだ 181からは烏ヶ山の山並みも良く見える 溝口から舛水ヶ原に向う 所々路面が濡れている また雨に降られるかも知れない 大山寺の旅館街を過ぎ中の原に駐車