上蒜山



標高 1200m 難易度 ☆☆  登り113分 下り64分  岡山県
倉敷からの距離   124Km        登頂日 2008/03/29   ガイドブック  F写真

駐車場所10:49−10:53登山口−11:05ニ合目−11:13三合目−11:26五合目−11:28展望11:30−11:48三角点−12:03八合目12:04−12:36分岐−12:45山頂12:57−13:04分岐−13:25八合目13:36−13:42三角点−13:50展望−13:52五合目−13:57三合目−14:02二合目−14:09登山口−14:12駐車場所(牧場)

登山
 今日は上蒜山(かみひるぜん1200m)を訪ねる

 車のドアを開けるとウグイスの鳴き声が飛び込んでくる 鳴き声を聞きながら登山支度にかかる お二人連れが登って行かれ 挨拶を交わす スキー場の駐車場から来られたのだろう 輪カンジキをリュックにくくり私も支度を終え 後を追う

 牧場を抜け 登山口の標識を見て 樹林帯に入る 樹林に入るとルートに雪が残っている 先ほど行かれたお二人がアイゼンを履いておられた 雪はそれほどでも無いと思い、もう履かれるのですか と 伺うと 足を痛めているので と 話しておられた 樹林帯を抜けたら雪は無くなると読んでいたが この先はわからないので そうですか、私ももう少し様子を見て判断します と ご返事し お先に失礼する

 ルートには足跡が見える 樹林帯の登り斜面にかかると雪は無い ルート上は雪解け水で濡れている ルートを外し 腐葉土のクッションを楽しみながら急な斜面を登って行く 樹林帯を抜けると二合目 ここからは笹原の登り 雪は消えている 後ろを振り返ると高度を稼いでいるのがわかる あれ!五合目の標柱が倒れていた 倒れた方向から判断すると雪の重みによるもののようだ

 五合目から少し登ると 展望の得られる場所に出る ここにはまだ厚い雪の固まりが尾根に沿って残っている 登れる位置を探し雪の上に立つ 皆ヶ山の間に烏ヶ山が少し顔を覗かせているのを見る事が出来る ここから先は雪道だ 輪カンジキを履こうか迷ったが足跡は履いている様子は見られないし 雪質も足を取られる事なく受け止めてくれるのでそのまま登って行く事とする

 六合目の標識は雪の中 この辺りと思われるが確認出来なかった 七合目にあたる三角点はポールの位置で確認出来た ルート沿いの雪は雪庇の部分が崩落していたり 雪解けが進んでいる状況を伺う事が出来る 八合目の登り斜面は地肌が出ているところもあり ルートの1/4程度は雪の無い所を登って行ける そして八合目に出る

 八合目に出た位置は雪が解けている 標柱の20mほど先から雪のルートが待っている 雨は降ってこないものの雲は厚く 大山の頭にも雲がかかっている 烏ヶ山がなんとか判別出来る状態

 八合目を過ぎ 雪のルートを行く 雪がゆるくなってきており時折足を取られる また、深く埋もれた足跡も見られる 幸いあまり深く足を取られる事も無かったので足跡を注意深く追いながら登って行く 八合目からの樹林帯のルートは夏山だとすぐに尾根分岐に出たように感じていたが結構いくつもピークがあり そこかと思うとまだ先があったりする このルートにも雪が解け地肌が出ている場所があった 周辺は結構厚い雪に覆われているのに、ここだけ何故解け易かったのだろうと不思議に思う

 男性がお一人 下山されてきた 足跡の主だ すれ違いながら 雪はまだ随分多いですねと声がかかる 私は足跡を追わせて戴いておりありがとうございました と お礼をする そこから少し登ると尾根分岐に出る

 尾根分岐に出ると鳥取県側の斜面が見える 南の面と北の面では雪景色が一変する ブナ樹林には樹氷がついており サラサラというような音を出して降り注いでくる 雪面には落ちた樹氷がキラキラしている ここにもっと早く着けば更にきれいな樹氷が見えただろう 北側の斜面は真っ白 ブナ樹林が枝振りを自慢するかのようにそれぞれの場所でポーズを作っている

 ここに来て 時折太陽の陽射しが顔を出すようになってきた 陽が射すと気温が上昇するのだろう サラサラという音が増えてくるような感じがする

 分岐での景観をしばし楽しんでから山頂へ向かう 山頂への尾根道は右手に鳥取県側の景観を見ながら歩いてゆける 普段は背丈程ある笹を分けて行くのだが 笹はすべて雪の下 真っ白な景観を存分に楽しめる 所々深く足を取られた跡が見られるが幸いトラブルなく山頂へ 山頂と言っても三角点や標識は雪の下 大山の山並みが樹間からなんとか判別出来るが眺望はきかない 時折顔を見せてくれた太陽は隠れてしまい どんよりした雲に覆われる 風も少しあり冷たい ウインドウブレーカを着て暖をとり昼食にする

 昼食を終え下山 下山は登ってきたルートを戻る 尾根分岐から少し降りた所で男性の方がお一人登って来られた 二人連れの男性の方かと勘違いし お連れの方はと変な質問をしてしまった いえ 一人ですがと言われ 大変失礼してしまった その方と別れて もう少し降りた所で今度は二人連れの男性と思われた方とお会いしたが 前の方で失礼してしまったので その質問は封じて 挨拶だけ交わした 山頂はどこか問われたので もう少し登ると分岐がありそこを左に行き あのピークがそうですと説明させて戴く

 ルートを降りて行く 足をとられると転倒間違いないのでスピードを押さえながら 一歩一歩確認しながら降りて行く それでもズボーと嵌ってしまう 矢張り雪は深い 太ももまで埋もれ脱出が容易でない 体勢をあちこち動かしなんとか脱出する スピードが出ていたら相当ダメージを受けた可能性がある 大きく足をとられたのは一回だけですんだ

 八合目に降りる お二人連れの奥様が標柱の所で休んでおられた ここまで登って疲れたのでと話しておられた 矢張り先ほどの方はご主人だったのだ 寒くないかなどお話をする 滋賀県から来られ 上蒜山は岩崎元郎が新百名山という本を出され それで訪ねて来られたとの事 新百名山に蒜山が選ばれている事を始めて知った

 先ほど出会った男性の方が下山されるのが見えてきた ご主人も間もなく下山されるでしょうと お先に失礼する 後はトラブルなく下山する 樹林帯でルートを見失い 登山口の手前で牧場に出てしまったが 有刺鉄線は下に下がっており(雪の為だろうか)支障なくルートに戻れた


アプローチ
 全国的に高気圧に覆われ晴れとの予報だが空に青さが無い 薄日が射す中429を走る 沿道の木々に花が増え 春到来が感じられる 足守 加茂川と抜けて行く 雲が増え陽射しが翳ってくる 旭川ダムは1週間前の水位より更に増えているのではなかろうか 旭町で県道30へ左折し満々と湛えるダムに沿って車を走らす 県道30は旭町の入り口で片側交互通行を行っていたが落合に近い部分の工事は完了し走りやすくなっていた 落合から313に乗り北上する 湯原を抜け新熊居トンネルを出たときチラッと蒜山山頂が見える 白いものが見えるが雪解けが進んでいるようだ 中和村に入り482と合流 蒜山の山並みが見えてくる 尾根の部分に白いものが見えるが斜面は地肌が見えている 山頂付近はまだ白い 313と別れ482へ直進し 塩釜冷泉の標識を右折 蒜山道の駅の標識に従う 道の駅を左に見て 百合ヶ原を右折し牧場の空地に車を停めさせて戴く 車から雪の状態をチラチラ見る どうやら五合目辺りまでは雪は無さそうだ

 落合入口の温度は8℃ 湯原7℃ 蒜山6℃と北上するにつれ気温は下がり 雲が厚くなる こんな天気予報ではなかったのだが