櫃ヶ山



標高 954m    難易度 ☆    登り122分 下り79分(滝方面経由)   岡山県
倉敷からの距離   92Km        登頂日 2010/06/12  ガイドブック  F写真 山の音 動画

駐車場9:25-9:29登山口1-9:38水槽-9:48林道-9:49登山口-9:54標識3-10:20五合目-10:33六合目-10:45七合目-10:48分岐-11:00天狗の森-11:11八合目-11:18九合目-11:27山頂11:52-12:03標識1-12:22標識2-12:41林道標識3-12:55分岐-13:07登山口1-13:11駐車場

登山 
 今日は櫃ヶ山(ひつがせん954m)を訪ねる 今日まで天気が持ち 明日からは崩れるとの予報 行けるチャンスを逃したくない 昨年6/16に櫃ヶ山を訪ね エゴノキの花がルート一面に広がっていた事を思い出し櫃ヶ山を訪ねる 果たしてエゴノキはどうだろう 

 車を駐車し登山支度を始めるのと同じタイミングで登山支度をされていた方々が出発された 私も登山支度をして後を追う 駐車場のすぐ後ろの道路斜面にハナウドが幾つも咲き 幾何学的な花模様を楽しませてくれる 道路脇に櫃ヶ山登山口を示す標識がありそこを見て 坂道を登って行く 道路脇にガマズミ スイカズラが花を咲かせている そして登山道1の標識を見て登山道に入る

 登山道に入ってすぐにシャガが一輪咲いているのを見つけた あれシャガだシャガは今頃だったかな? 確か櫃ヶ山はルート脇にシャガが沢山群生しており楽しませて貰った記憶がある 楽しみだ 目立たない花だがトウバナも顔を見せる 先ほど出発された方、お一人がルートを調べている、一本道なのに何だろうと伺うと 足元に朽ちた櫃ヶ山登山道と書いた標識が転がっており その標識が違う方向を示している その方向には民家に入って行くルートがありどちらを行ったらいいか確認されていた 真っすぐ登って行けばいいですよとお話しする ガイドブックを片手にお一人で来られたとの事 初めてであれば私もきっと気付いただろうと思うが何回も回を重ねると そうした問題はだんだん見えなくなってくる

 ユキノシタが咲いている場所を過ぎると 畑の畔道に出て 山頂ピークが見えてくる ルート脇に咲いている花の写真を撮りながら登って行く ハコベ ムラサキサギゴケ ヤマエンゴサク ウマノアシガタを見つけ 水槽を右に見て樹林帯に入って行く 林道工事の為のバイパスルートだ ハナウド クサイチゴ ヒレアザミなどを見つける 樹林帯には木漏れ日が射しこんできて太陽が顔を出すようになってきた 結構急な斜面を登って行き、林道に出る 林道は舗装されていた

 ルート標識に従い右手方向に林道を行く 道路脇にコウゾリナ ヒレアザミが花を咲かせていた そしてまた登山道に入って行く 道路工事現場を右手下に見ながらルートを行くと 旧登山道に合流する 合流点に登山道3の標識がある

 標識の近くでコガクウツギが白い花を咲かせていた 匂いを嗅ぐと甘い香りが漂う ルートを行く アカショウマ ムラサキサギゴケ キツネノボタン サワギクなど咲いているのを見つける おや 倒木だ 風倒木ではなく 伐採した桧がルート側に倒され ルートを塞いでいる どうしてこんな作業をするのだろうか 先に出発されたグループも倒木を跨いだりしながら苦労しながら進んでおられた これは問題よね どうにかならないか にでも通報しなければ と言うような話が聞こえてきた また、帰りもここを通るのはいやね という話も聞こえたので 帰路は滝の方角に降りれば 櫃ヶ山を周遊する形となりここを通らなくても大丈夫だと説明する

 ルートを譲って戴き お先に失礼する 樹林の中のルートを行く ハナウド フタリシズカ ニガナを見つけるが花は少ない この辺りは確かシャガが群生していた場所と思うが一輪も花は咲いていない おかしいなこんな筈ではなかったのにと思い 過去のデータを調べてみると 1997年ならびに2002年の5月の記録にシャガが群生していたと記載されており そうだよね 1ヶ月も遅いので花に出会うのは無理だと納得する

 樹林を抜けると五合目の広場に出る ここから山頂を伺う事が出来る 陽射しが強く暑い 帽子のひさしを後ろにして延髄をカバーする ルート脇にはワラビ ニガナ ノアザミ ヒメジョオンなどが顔を出す 五合目から六合目は一番厳しい登りがある 足元がしっかりしており足を滑らす事もなく登って行ける カタバミ コナスビ トウバナ キビナワシロイチゴ ノアザミ カノコソウ コウゾリナなどが次から次と顔を出す 急斜面で足場を確保しこれらの花の写真を撮りながら登って行く そして六合目に出る

 六合目に出て、登ってきたルートを振り返りほっと一息 ウグイスの鳴き声が聞こえてくる ノイバラ ガマズミ クサイチゴ カノコソウ ヤマツツジなどが顔を見せる 岩がごろごろしている所がある 確か、この辺りでエゴノキが白い花を沢山咲かせ 足元にも散っていた筈と周辺を見回すが残念ながらそれらしい花を見つける事が出来ない ちょっと残念 他にも咲いていた所があったからと自らを慰めながらルートを行く すぐに七合目に出る

 七合目を登って行くとすぐに天狗の森分岐に出る 今日は天狗の森を訪ねてみよう 分岐の左手に咲いていたサワフタギを見て 分岐を右に行き天狗の森を目指す しばらくは草原のルート タニウツギ ヤマツツジが競うようにして花を咲かせている 足元にはコナスビ ミツバツチグリが黄色い花を咲かせていた そして樹林の中のルートに入る 木陰に入りほっとする 時折流れてくる風が心地よい そうした季節になったのだなと心地よい風を喜ぶ ここではコガクウツギが花を咲かせる 花が咲いている場所を抜けて行くとほのかな香りが漂う

 ブナ樹林が増えてきてルートは少し下り坂になる フタリシズカがひっそりと咲いているのを見つけ 天狗の森の説明板のところに出る ブナ林は県下での標高の下限であり、分布の南限として学術的にも珍しく原生林のおもかげを残している と記載されているとおり 鬱蒼とした雰囲気に包まれている 説明板のところから少し登るとお宮があり その中を覗くと天狗の下駄ならぬ大きな下駄が奉納されている 天狗の森の景観を楽しみながらルートを登って行く 花は少ない エンレイソウが実をつけていた トチバニンジンが花芽をつけていた ヤブデマリが白い花を咲かせているのを見ながら八合目に出る

 八合目で直登ルートと合流する そうだ ここでもエゴノキが咲き乱れていたのだがと周辺を探す 探せども見つからない 記録を見ると昨年訪ねたのは6/16 その時はすでに沢山の花が散っていた 時期的に何かあってもいい筈だが 見つけられなかった サラサドウダン同様花を咲かせない年もあるのだろうか? わからないままルートを登って行く ノミノフスマと思われる小さい花や ツルアジサイが咲きだしたのを見て 九合目に出る 最後の登り 階段を一歩一歩登って行く サルトリイバラ カタバミ ニガナ タニウツギなどを見つけながら山頂に出る

 山頂は誰もいない 大山はかすんで判別出来ない リュックを下し、まずは記念写真 そして食事をしながら周辺をうろうろし花を探す 木に咲いている花を見つけた 特徴のある花 調べてみるとどうやらアキグミのようである 花期は4月から5月とあるが標高954mの山頂では遅くなると考えて良さそうだ 秋には実をつけるようで楽しみだ その他に キジムシロ クサイチゴ コナスビ タニウツギ ヤマツツジ カノコソウ ヤブデマリを見つけた

 食事を終え下山する 下山は竜頭の滝方面に降りて行く 星ヶ山に連なる尾根道を降りて行く 見晴らしが良ければ右手に大山が見えるのだが今日は見えない 昨年尾根道で見事な花を咲かせていたガマズミは花芽が膨らんできた段階と大分遅い 標識1のところから尾根から別れ降りて行く この分岐にもエゴノキがあった筈だが やはり見当たらない ルートを降りてゆく 大きなヤマボウシの木が花を咲かせていた ヤブデマリ ウリハダカエデを見つける事が出来たがエゴノキは見つける事が出来ないまま渓流のところまで降りる

 渓流のところではミズタビラコ クルマムグラを見つけ、標識2に出る あとは渓流沿いのルートを降りて行く 林道を横断 竜頭の滝への分岐は滝の方には行かず登山口に向かう エゴノキとはついに出会わず仕舞い こんな事もあるのだ



アプローチ
 倉敷の空は薄曇り いつものように429を吉備路 足守 加茂川と抜けて行く 旭川ダムの水位は相変わらず低い 旭町で県道30に左折し旭川に沿って落合に出る 落合入口の温度表示は23℃ 落合で313に乗る 大空山・富栄山と思われる山がシルエットのように見えてくる 勝山の温度表示も23℃ 真賀温泉 足温泉を過ぎ登山口駐車場に 駐車場にはすでに2台駐車 山登りの準備をされていた