大空山と富栄山


大空山 標高 1103m  難易度 ☆☆☆
富栄山 標高 1206m 難易度 ☆☆☆
登り110分(大空山へ) 縦走40分 下り76分(富栄山から)  岡山県
倉敷からの距離   95Km        登頂日 2017/08/26   ガイドブック    富栄山  写真 動画

駐車場8:31−8:55丸木橋−8:59標識_分岐まで90分−9:23標識_分岐まで50分−9:35渓流−ロープ−10:08尾根分岐−10:21大空山山頂10:22−10:38尾根分岐−11:02冨栄山山頂11:18−11:32尾根分岐−11:59標識_50分−12:13標識_90分−12:14丸木橋−12:34駐車場

登山
 今日は大空山(おおぞらせん1103m)と富栄山(ふえいざん1206m)を訪ねる

 登山支度をする 周辺を見ると クマシデ クズを見つける 駐車場を後に登山口に行くと ママコナが一杯咲き その中にキンミズヒキがわずか顔を見せていた 岡山市市制80周年記念造林地と書いた石碑の横から擬木の階段を登って行く ルート脇にはママコナがずっと続いている ママコナはその後もしばしば顔を見せてくれる ママコナの多い登山道だ
 
 いきなりの急な登りで息があがる もう一度登るとなだらかなルートとなり息を整える事が出来る 少し下り なだらかな登りとなる 樹林の中のルートで花は少ない それでもヌスビトハギ イヌトウバナ ガンクビソウ キンミズヒキ ツリフネソウなどが顔を見せる やがて右手に渓流が見えてきて丸木橋を渡る
 
 橋を渡ってしばらくは花や実に期待がかかる ヤマアジサイ*(*は実) テンニンソウ ソヨゴ* キツネノボタン ママコナを見つける テンニンソウは花芽の状態 尾根分岐まで90分の標識を見て 陽射しを受けられるルートに入る 短い距離ではあるが、この登山道の尾根分岐までの間 ここしか無い 太陽が顔を出し、青空と山並みを見る事が出来た ルートにはツルリンドウ ノギランを見つけた
 
 すぐにルートは左にカーブして樹林の中の登りとなる 少し急な登りとなるとロープが設置されている しかし、足場もしっかりしており ロープを使わずに登って行ける 最初のロープを登ったところで男性の方が休憩しスマホだろうか 話をされていた 駐車場に車のあった方だろう 挨拶をしてお先に失礼する ルートではヤマジノホトトギスを見つけたが花は少なく 小鳥の鳴き声を聞きながら登って行く
 
 分岐まで50分の地点に出る 標識は朽ちてどうにか判読出来る程度 すぐそばに 山野草の採取は堅く禁止します と書いた標識が設置されている 登山口入口に案内板があり そこの案内を見ると ここから尾根分岐まではふぐるみ原生林と呼ばれ この登山ルートはふぐるみルートと呼ばれているそうだ このルートは2006年頃開発され、その情報を知り その後何回か登っている 過去の写真を出し、登山口の案内板を良く見てみると 2008年9月に登った時の写真の案内板に同様の記述があった 言い訳みたいになるが 今年の表示はこれまでとはデザインが変わっていて ふぐるみ原生林がどこか判別し易くなっていた 何が書いてあるのだろうかと写真を拡大してみて初めて気が付いた
 
 かねてからここからの景観が好きだった 特に紅葉のシーズンは良い ふぐるみ原生林と呼ばれているのかと認識を新たにした ふぐるみ とはどういう意味だろう? 検索してもわからなかった 冨栄山のふ かな?
 
 大きなブナ樹林を楽しみながらのルート 樹齢約600年のブナ樹林と説明があるとおり見応えがある 暫くは山を巻くようにした緩やかなアップダウンのルート ツルシキミ* ツリフネソウ ミヤマイラクサ ミズヒキなどを見つける キツネノボタンかな?と思って撮った花が花弁が4枚だった 四季の山野草で調べるとヒキノカサのようだ 念の為ヒキノカサで検索すると 5枚花弁のものがいくつもヒット キツネノボタンとの違いが判らなかった 違いがわかるまではキツネノボタンと呼んでおく

 ルートに木を輪切りにして 飛び石のように置いて 足元の緩い部分をカバーしてくれている所がある 木の上は滑りやすいのでどうしようかと迷ったが こわごわ歩いてみると大丈夫そう 一歩一歩進んでいって最後の所で見事スッテン 矢張り止めておけば良かった
 
 ちょろちょろと水の流れがある そこを過ぎるとルートは登りとなりジグザグに登って行く ヤマジノホトトギスが顔を見せてくれる ブナの樹林も見事である ガンクビソウ ツリフネソウ ミヤマタニソバ ヒナノウスツボ モミジガサ ツルリンドウの花芽などを見つけながら登って行くと ブナの大木が倒れており、迂回ルートが設置されている この倒木は2014年以来この状態が続いている ブナの特徴ある樹皮はまだ活きているようだ
 
 ユキザサ* ヤマアジサイ* オトギリソウを見つけ ジグザグの登りをこなすと傾斜は緩くなる やがて右手樹間に大空山のピークが見えるようになり 尾根分岐に出る ここまでが ふぐるみ原生林と呼ばれているとおり 分岐を過ぎると 根曲がり竹を切り開いたルートとなる
 
 分岐を右にとり、まず大空山を訪ねる 少し下って登り返す 緩やかなアップダウンがある 樹林の中のルートが殆どで途中に視界が開けるところは無い 爽やかな風が吹いていたのを思い出す 夏山の涼風は何とも言えない 花や実は見つけられず大空山山頂に出る
 
 山頂からは冨栄山が見え、展望が得られるがすぐ近くに見える筈の電波塔は樹木に遮られ伺う事は出来なかった 狭い山頂広場にはキンミズヒキが咲いていた 周辺を一望してルートを戻る 尾根分岐の方が幾らか標高が高いのかも知れない 往き13分 復り16分であった
 
 今度は冨栄山へ向かう 大空山と冨栄山の標高差は約100mある 尾根分岐から少し登ったところからわずかではあるが下って登り返すところがある 1997年に始めてここを訪ねた時は根曲がり竹に覆われたルート 今では想像もつかない 分岐から1分もかからないであろう距離を、当時は25分藪を漕いでいる 下りにかかったのでGiveUpしたと日記に書いている 当時が懐かしい

 訪ねる人が増えているのだろう 残っていた根曲がり竹の切り株も随分と姿を消した オトギリソウが咲き コバノフユイチゴ*が実をつけていた 
 
 少し下って登り返すと左にカーブして前方に冨栄山のピークが顔を見せる ルートは根曲がり竹に囲まれ 切り開かれた部分の視界が得られる ルートはほぼ直線 緩やかな登り 所々樹木はあるが陽射しを遮るものは無い 雲で陽射しが弱まるとほっとする 照らされるとかなり暑い 花は少なくムラサキニガナを見つけた程度 エゴノキがあったと記憶していたので探したが実を見つけられなかった
 
 山頂に近づくと木々があり山頂を伺えない ヒヨドリバナが顔を見せ 緩やかなカーブを行くと山頂展望台が見えて来て 山頂に着く 早速、展望台に登り 周辺の景観を楽しむ 一部樹木があるがほぼ360度のパノラマを楽しむ事が出来る 登ってきた大空山からのルートも見る事が出来る 大山もここから伺えるが今日は雲で判別出来なかった
 
 展望台を降りて周辺の花や実を探す キンミズヒキ ヒヨドリバナ オトギリソウ ヨウシュヤマゴボウ ツルシキミ* ナナカマド*を見つけた ナナカマドは山頂で出会った記憶があり ズームで撮って確認したもの 木の近くまで切り開かれていたように思う そうであるとまた根曲がり竹が勢力を拡大してきているのかもしれない
 
 記念写真を撮ったりして一休みし、下山する 下山は尾根分岐に戻り そこから登ってきたルートを降りて行く 滑ったところは丸太の切り株を避ける 足場が緩かったが特に支障なくクリアー 途中でお会いした方とはその後お会いする事も無く 駐車場の車も無かった
 
 キャンプ場には大型バスが2台入っており結構な賑わい 車載温度で27℃ 倉敷に戻ったら34℃まで上昇していた


アプローチ
 降水確率が高くあきらめかけていたが、前日になって6時まで70%だが午前20%午後10%との予報 これなら行けると判断 当日の朝 再度雨雲の様子を確認し いつもより少し遅れ倉敷を出発する 倉敷は曇り28℃ 雲は厚い 429吉備路を走り 県道271を経由して足守の手前で再度429に合流する 5時台と比べ、信号は通常モードになっており車の流れも多い 通常足守から先は単独走行だが、今日は何故か車が多い 流れに乗って足守 吉備中央町 加茂川と走る 道の駅で小休止し流れから外れる 加茂川は23℃ 一休み後出発 今度はトラックの後ろになる 小森温泉 旭川と走り 旭町で県道30へ左折 旭川に沿って落合へ ここまでトラックに先導して貰う形に 落合入口26℃を確認し313に乗り久世へ 久世の三叉路を右に行く 181を左折してすぐ次の信号を右折し県道65へ進む 米子自動車道の橋脚を見て 余川に沿って川を遡る 道幅が狭い箇所が何か所かあるが無事抜ける 主要道の交差点にはのとろキャンプ場の案内がある 案内にしたがって走り のとろ温泉天空の湯の案内を見て右折、急な登りをキャンプ場に向かう キャンプ場を右に見て直進し登山口の駐車場に 駐車場にはすでに1台駐車 車載温度21℃