中蒜山



標高 1123m 難易度 ☆☆  登り122分 下り80分   岡山県
倉敷からの距離   119Km   登頂日 2018/11/05  ガイドブック  F写真 動画

塩釜ロッジ駐車場6:37−6:50一合目562mH−7:02二合目575mH−7:13三合目645mH−7:25四合目740mH−7:36五合目792mH−7:44六合目848mH−7:57七合目920mH−8:01鎖−8:17八合目1030mH−8:28尾根分岐1077mH−8:39山頂1123mH8:53−8:59尾根分岐−9:06八合目−9:17七合目−9:24六合目−9:29五合目−9:36四合目−9:43三合目−9:51二合目−10:02一合目−10:13駐車場

登山
 今日は中蒜山(なかひるぜん1123m)を訪ねる

 登山支度をする 霧の中 駐車場から見える筈の山頂は全く見えない ロッジすら霧に霞んでいる 3℃という温度は流石冷える パーカのフードで耳の辺りを覆い 手袋もすぐに着用 リュックを背負うと気持ちが引き締まるのかリュックにより背中の熱が保護されるのか 冷たさは和らぐ
 
 ロッジの前をとおり 冷泉が飲める場所のところから登山道に入って行く 昨年7月には冷泉は出ていなかったと日記に記載があるが 今日は出ており 冷泉を汲みに来ている人がおられた 時間で出す出さないというのでは無さそうだ
 
 霧に包まれたルートを行く 木々は紅葉している模様だが鮮やかさは無い 薄暗く花や実も見つけ難い そうした中どうしたきっかけか記憶に無いが 右手を見ると赤い実 カメラで覗くと液晶に鮮やかな色が見えてくれる 何の実かその場では判断出来なかったが 撮った写真を見るとミヤマガマズミのようだ 今度はタニウツギ*(*は実を意味する) タニウツギは見つけやすい
 
 ルートを行くと草原の一部を通るところがあり 眺望が得られる 今までガスの中を歩いていたのに 不思議前方に山頂が見える 樹林の中と外ではこんなにも違うのかとびっくりすると同時に陽射しを受けた山頂を伺え 上に行けば好天気が待っていると嬉しくなる
 
 そこで黄色い実を見つける 枝が折れているが沢山実をつけていた Netで調べたところどうやらツルウメモドキのようだ もう少しすると外側の果皮が3裂し赤い実が顔を出すとの説明があった
 
 草原の部分はほんの一部でそこを過ぎると相変わらずガスの中のルート 一合目の標識のところを入る ここから山道となる 暫くは幅広のルート ガスの中でも樹林が紅葉している様子を伺う事が出来るが鮮やかさは無い 帰路を楽しみにしよう
 
 ルートは枯れ沢を抜けて行く ルートの崩壊箇所がありその部分は沢に沿って歩く形になっている 大きな石がごろごろしており足を滑らさないよう注意が必要だ ルート標識があるので迷う事は無い 笹の中に二合目の標識がありそこを過ぎると数分で樹林の中のルートとなる
 
 樹林の根がルート上に網の目のように這っている 根を踏むと足を滑らす可能性が高いので根を避けながら登って行く ここから長い登りとなる 一歩進めばそれだけ残りが少なくなるのを楽しみに一歩一歩登って行く 擬木の階段を設置しているところもあるが 階段の脇にルートが取れると階段のステップに制限されずにマイステップで登って行けるので そちらを選ぶ 幅広のルートの部分が多く 右に左にルートを選びながら登って行く ルートの中央を登るより 左か右を行く方が多い 根っこの出ていないバイパスルートが自然と作られている
 
 四合目を過ぎて数分登ると 紅葉した木々が顔を見せてくれる この辺りに来ると霧は消え 空を見上げると青空が伺える 青空を背景に紅葉した木々は実に美しい 喜んでカメラに収める この辺りで展望が得られる事を知っている 紅葉した木々の間から下を見下ろすともやがかかったようで何も見えない 下はまだガスが残っているようだ もう少し登ったところから再度下を見る 先ほどより展望が広がり ガスはあたかも海のようで その海に浮かぶかのように山並みが頭を出している 雲海だ これは素晴らしい 
 
 紅葉した木々は青空を背景に映えている それに雲海まで楽しむ事が出来まさにラッキー この雲海 山頂に立った時も見る事が出来るのだろうか その後もしばしば振り返り雲海の様子を確かめながら登って行く
 
 五合目に出ると傾斜は緩くなる 紅葉した樹林帯の中を行く 右手前方樹間に下蒜山のピークを確認出来る 六合目からまた傾斜はきつくなり 網目模様に這っている根っこの間を選びながら登って行く ロープが設置されているところを登と七合目に出る 七合目を過ぎて少し登ると 鎖が設置されているところに出る 以前のルートからバイパスするルートが本ルートになっていて 鎖を使わなくても登って行ける 登ったところで振り返ると樹間に雲海が見える
 
 雲海が突然消えてしまわないかと 少し登っては振り返る事を繰り返しながら登って行き八合目に出る ここからも樹間越しではあるが見事な雲海を見る事が出来た
 
 八合目を過ぎると樹林を抜け笹原の中のルートとなり さらに傾斜がきつくなる ロープが設置しているところがある 段差が結構ありロープの助けを借りて登る 以前は使わなくても登れたのに足腰の衰えを感じさせられる ここで振り返る 遮る樹林は無く雲海の広がりをカメラに収める事が出来た
  
 もうひと頑張り登ると尾根分岐に出る ここからは下蒜山の裾野から雲海が広がる 雲海の写真を見ながらこの日記を書いているわけだが 櫃ケ山のピークが判別出来 旭川に沿って雲海が出来ているようだ この下に国道313号があり そこではガスの中のドライブとなっているのだろうなと自然現象で分割された空間に思いを馳せる
 
 尾根分岐での雲海をカメラに収め分岐を左にとり中蒜山山頂を目指す 傾斜はぐっと緩くなる 紅葉したカラマツ ホツツジ そして青空に映えるナナカマド* ツルリンドウ* リョウブ*を見ながらルートを行く ルート右手に下蒜山ならびに縦走路を展望できるポイントがる そこからも下蒜山の尾根ルートと裾野から広がる雲海を見る事が出来た そして 山頂に出る
 
 雲海は消えることなく楽しむ事が出来た 28mmの広角レンズであるが下蒜山からぐっと西側にレンズを動かし三平山まで5枚の写真に収める そして、逆光にはなるが雲海を背に記念写真を撮る 瀬戸内海の小島を背景に撮った写真のように 雲に浮かぶ小島が写っていてなかなかいい   

 反対側は上蒜山がくっきり その先に矢筈ケ山 甲ケ山の大山外輪山が伺える 大山は上蒜山に遮られ見えない 矢筈ケ山 甲ケ山をズームで撮る 小矢筈のピークが確認出来る さらに眼を右に展開すると日本海を伺う事が出来る

 山頂での景観を楽しみ下山する 今度は正面に雲海を見ながら降りて行く ルートの先に雲海が見えるショットを撮りながら降りて行く 六合目から四合目の区間では再度紅葉を楽しむ 二合目からも紅葉した木々を楽しむ 登りの時はガスの中だったが ガスは晴れ 太陽の陽射しを受けて木々は輝いていた そして駐車場に 車は随分と増えていた ガスはすっかりあがり青空を背景にした中蒜山のピークを伺う事が出来た

 いい機会なので雲海について調べてみたところ 下記の説明があった
 
【雲海の発生原理4つのステップ】
1.放射冷却などで地面が冷える
2.地面付近の水蒸気を含む空気が冷える
3.無風で冷えた空気が溜まる
4.空気中の水分が飽和状態を通り越して霧ができる

【雲海の発生条件5つ】
1.季節:主に春や秋
2.時間帯:夜明け前−早朝
3.気象:湿度が高い・放射冷却がある・無風状態・快晴
4.気温:前夜の気温と次の日の早朝の気温に差がある
5.場所:山間部や盆地



アプローチ
 天気予報が晴れとなり降水確率も0%となった事から出かける事に 登山時に撮った写真を動画に編集してホームページに掲載している 掲載一覧を見るとどこに登ったかわかる リストdouga.htmを見ると今月(11月)は中蒜山が空欄になっている 今日は中蒜山にしようと決める いつものように暗い内に倉敷を出発 倉敷は10℃ 前回より暖かい 429吉備路を行き 県道271を経由し 足守の手前で再度429に乗る 足守 吉備中央町 加茂川と走る 吉備中央町を過ぎた辺りから時々ガスが出る程度 加茂川では5℃ 倉敷との温度差5℃は妥当な数値かなと思いながら車を走らす 小森温泉 旭川ダムを抜け旭町で県道30に左折して落合へ向かう 落合入口9℃を確認し313に乗る 落合に入ると市街地全体がガスに包まれた状態 久世の旭川を抜けた辺りでガスは消える 勝山 湯原と抜けて行く 湯原6℃ 湯原の新熊居トンネルを抜けるとガス ライトを上向きにすると霧に反射する光で却って見えにくくなる ライトを下向きにし速度を抑えながら走る 道の駅を過ぎた辺りから明るくなってくるがガスが濃く周辺の状況確認がしにくい 何度も走った道なのでどの辺りを走っているか頭の中で見当をつけ車を走らす 蒜山市街地入口で313と別れ482へ直進 蒜山の温度は3℃とかなり冷え込んでいる 塩釜冷泉入口の標識を確認して右折、ロッジ駐車場に向かう ロッジには草原の斜面に登山者用無料駐車場と記載がありそこに駐車させて戴く すでに1台駐車 登山口温度3℃