奥坂休憩所7:15−7:16鬼城・岩屋方面入口−7:23鬼ノ城東門登山道入口−7:48写真7:53−8:02東門(分岐9)−8:05分岐10−8:07五番石蔵−8:16南門−8:26西門−8:29鬼城山山頂−8:30角楼ー8:38鬼城山ビジターセンター駐車場−8:41北の吉備路入口−8:59北の吉備路出口=9:02アテツマンサク9:03−9:06北の吉備路出口−9:12遊歩道入口−9:34遊歩道橋−9:42鬼ノ城東門登山道入口−9:50奥坂休憩所
今日は奥坂から鬼城山(きのじょうさん397m)を訪ねる登山支度をして出発する 駐車場の総社ふるさと自然のみち案内図*1)と書いた大きな案内板の前を抜け自動車道を山へ向かう 正面に朝陽を受けた山並が見え西門や第二展望台などが伺える 鬼ノ城・岩屋の案内に従い分岐を左へ進む、鬼ノ城と書いた案内標識に従い遊歩道へ進む
ルートは簡易舗装されているがやがて土のルートになる 総社ふるさと自然のみち として整備されている 10分程ルートを行くと朝陽を浴びた広場に出る そこに鬼ノ城東門と書いた案内標識と石仏がある 標識に従い左へ曲がる
ルートを入って行く すぐに貯水タンクが設置されているところに出、そこから丸太の階段の山道となる 山道を登ってゆく コシダが多いルートを登って行く ルート脇にソヨゴ*(*は実を意味する)を見つける ルートには岩が出てくる頻度が次第に増え 岩肌のルートとなる 結構傾斜がある カナメモチ*だろうか赤い実をつけている 岩や枝を掴み手で加勢して登って行く
岩肌に出る 振り返ると瀬戸内海の方角が伺える 朝陽がまぶしい 今日はこの岩肌で記念写真を撮る ネズ* カナメモチ*を見て岩肌を登ってゆく 前回同様右寄りのルートを行く 岩や木を掴みながら登って行く 岩肌の斜面にかかってから10分程登ると、左手前方に東門跡が見えてきて、遊歩道に出る 出たところには案内図がある
いつも第二展望所へ向かったが今日は逆方向に南門経由で山頂に出よう 逆方向を歩いたついでに北の吉備路も逆コースを行き 久々に遊歩道経由で奥坂に戻る事にする 一人歩きだときままにルートを変更したり出来る
東門跡*2)の説明版の前を抜けルートを行く すぐにソヨゴ*を見つける このルートはソヨゴが多くあちらこちらで認められた 赤い実は陽射しを受けたりしていると目立つ 丸太の階段を登ってゆくと分岐10に出る 分岐の標識に番号が付けられており 分岐の位置を特定しやすい
分岐を直進 ビジターセンターへ向かう すぐに五番石仏のところに出る 石仏の前は第一展望所 瀬戸内海の方角を一望できる 景観を見てルートを行く ソヨゴ*以外にネズ* アセビ* リョウブ*を見つける 展望所から10分もしないで南門跡*3)に出 更に10分程で西門に出る 途中敷石*4) 城壁*5) 西門の復元*6) 西門跡*7)等の説明版がある 城壁にはブルーシートが敷かれ補修工事がなされていた
西門を背にルートを登り山頂に出る 山頂からも眺望が得られる
ルートを降りる コウヤボウキ*がいつも顔を見せるところを確認 次はオオバヤシャブシそして角楼に 角楼跡*8)と記した説明がある 角楼から犬墓山や岩屋の山並みを見る事が出来る
角楼を後にビジターセンターへ降りて行く このルートは簡易舗装されている サルトリイバラ* ヒメヤシャブシ* ヒサカキ* ソヨゴ*などを見つける ヤブツバキの木があるが花芽を見つけられなかった 途中鬼城山(鬼ノ城)*9)と書いた説明版がある
ビジターセンターの駐車場から湿原へ 湿原の入口に北の吉備路 学習見本園*10)と書いた案内板がありシーズンに見られる花の名前が記されている 残念ながらこのシーズンには花は期待出来ない 木道をいつもと逆から見るのも面白い 板のきしむ音を楽しみながらルートを行く 下り勾配である 湿原の水は凍っていた 木道を過ぎると渓流沿いのルート 渓流に沿って降りて行く 霜柱をザクザクと踏むのも気持ちが良い 所々に木の橋がある 表面は凍結している様子 足を滑らさないよう歩幅を狭く 足取りも留意して抜ける
北門ルートには登らず北の吉備路 学習の森南口へ入ってゆく ルートを追ってゆくと 北の吉備路 学習の森北口に出る アテツマンサクの木はそこから数分先 まだ時期が早いと思うが訪ねてみる アテツマンサクと生育限界*11)と書いた大きな案内板がある アテツマンサクの開花は2月中旬と記載されていた
北の吉備路 学習の森北口に戻り そこから自動車道へ出る 自動車道に出て右方向へ進むと三差路がある 三差路を右へ奥坂休憩所へ向かう 道路入口に 注意 この先車両の通行はできません との標識がある
ここを歩くのは久しぶりだ 今日のように逆コースを歩くのは初めてかもしれない 調べてみると2015/2/20 2016/02/22にここを歩いており 2015/2/20登山日記には
"アルムの里 鬼の城農場 と書いた標識があり その脇の電柱に 衛生管理区域につき立入禁止の札があった 立入禁止処置がとられていた形跡を伺う事が出来る 鳥インフルエンザの処置だったのだろう"
と記している 当時の写真と見比べると様変わり 立派なフェンスが出来立ち入りできないようになっていた 鶏舎と思われる建屋は新しくされたようで音も聞こえず鶏を飼育されている様子は伺えなかった フェンス内には自動車やトラックなどが見られたので生産活動はされているものと思われる
遊歩道を行く ルートは下り勾配 10分程歩くと 人一人が通れる程の狭さになり 道路左手には鎖のフェンスが設置されておりフェンスにもたれないよう注意書きがある 左手の方は崖となっていて 渓流を伺う事が出来る 数分で過ぎ また幅広のルートになる
橋がかかっているところに出る いつの間にか渓流は右手にあり 橋を渡ると左手になる どこで渓流を越えたのか それとも別の流れなのか? 橋のところに出ると 以前歩いた時を思い出す ヤブツバキが咲き ルートにずいぶん落花していた様子が浮かぶ 周辺を見るとヤブツバキの木が多い 大きな木が多く蕾や花を確認しずらかったが見つける事が出来た
橋から8分程歩いたところで竹藪の中のルートとなり その先が明るい 竹藪を抜けたところが東門ルート入口だった あとは来た道を行き奥坂の駐車場に 駐車場周辺のルート脇にはホトケノザが陽射しを受け咲いていた 車載温度は5℃だった 陽射しを受けていて少し走ったところで確認したら4℃を示していた−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
*1)総社ふるさと自然のみち案内図−奥坂休憩所−
この一帯は、国指定史跡鬼城山をはじめ貴重な文化財と豊な自然環境が残ると共に、人の暮らしと自然が調和した里山が広がり、「自然と歴史あふれるフィールドミュージアム」として位置づけられます。鬼ノ城は、標高約400mの吉備高原の南緑に集かれた古代山城で、朝鮮式山城と考えられている、
鬼ノ城は、すり鉢を伏せたような山の形をしており、全周約2、8kmの城壁が鉢巻状に巡っている。この城壁は下部に列石、その上部に版築土塁が築かれており、その規模は、幅約7m、推定高約6mになる。また、要所に堅固な高い石垣を築いている、この城壁は、数m−数十mの直線を単位として、地形に応じて城内外へ「折れ」を有している。
城壁に伴う遺構としては、谷部に6箇所の水門(排水機能をもつ城壁)が設けられ、西門の近くには城壁の防御効果を高めるために、角楼が築かれている、また、出入口となる城門は4箇所で発見されている。
城内には、食糧貯蔵庫と考えられる礎石建物跡などが発見されている。*2)東門跡
東門は、西門や南門に比べるとやや小ぶりとなる間口1間(3.3m)、奥行き2間(5.6m)の城門です。
門の入口は2m以上の段差を設けた懸門構造とし、扉を入った正面には侵入を妨げる巨大な岩を利用して、防御機能を高めています。
この城門は、他の3門が角柱を多用するのに対し、すべて丸柱が用いられるなど、やや異なった特徴をもっています。
麓からの山道は今でも利用されていますが、鬼ノ城がっくられた当時の登城道と重複している可能性が高いようです。
平成26年3月 総社市教育委員会*3)南門跡
南門は、間口3間(12.3m)、奥行2間(8.2m)の規模をもち、一辺55cm前後の巨大な角柱12本で上屋を構成する大型の城門です。
門の入口は2m近い段差を設けた懸門で、中央1間(約4m)を城内への通路としています。床には巨石を敷き、扉の据え付け開閉のために、丁寧に加工された門礎が両側に配されています。
この城門は、細部の違いがあるものの、規模・構造ともに西門と同じくし、いずれが正門なのか興味をひかれるところです。
平成26年3月 総社市教育委員会*4)敷石
鬼ノ城では、城壁の下の面に接して板石を多数敷きつめています。幅は基本的に1.5m幅で、城内側の広い所では5m幅にもなる所もあります。
敷石は多くの区間に敷かれており、総重量は数千トンにもなります。
この石畳のような敷石は、通路としての役わりもあるものの、敷石の傾斜などからみて、もともとは雨水等が城壁を壊すのを防ぐことを目的としたものと考えられます。
敷石は、日本の古代山城では鬼ノ城にしかなく、朝鮮半島でも数例知られるだけの珍しいものです。
とくにこの区間の敷石は、鬼ノ城でも見事なところです。
平成21年3月 総社市教育委員会*5)城壁
鬼ノ城は、頂上から斜面に変わるあたりに鉢巻きをしめたように2.8kmにわたって城壁が築かれています。
城壁は直線を基本とし、多少の高低差はあるものの、下幅約7m、上幅約6m、高さ6mの規模をもち、城壁で囲まれた城内面積は約30haに及ぶ広大さです。
城壁の大部は、土を少しずつ入れて突き固めた”版築土塁”で、要所の六ヶ所には高い石垣を築いていますが、基本的には土城です。
また城壁の上面には板塀が巡らされており、城壁の高さと一体となって攻略の難しいー大防御壁となっています。
ここには版築土塁・高石垣・水門があり、城壁の特徴をよく示している区間です。
平成21年3月 総社市教育委員会
*6)西門の復元
西門跡は、きわめて良好な状態で残っていました。
12本の柱の位置と太さ、埋め込まれた深さ、各柱間の寸法も正確に知ることができ、また通路床面の石敷や石段、敷石もよく残っていたので、城門の規模と構造を具体的に知ることができました。
そこでこれらの資料をもとに、関連資料を参考にし、戦闘の場としての機能を考慮して三階建ての城門に復元しています。一階は通路、二階は城壁上の連絡路、三階は見張りや戦闘の場としての機能をもっものです。屋根は調査時にも瓦は出土していないので、板葺きにしています。
古代山城の城門の復元例としては、日本で初の事例です。
平成19年3月 総社市教育委員会
*7)西門跡
鬼ノ城は、四ヵ所に城門を設けています。
いずれも堀立柱の城門で、通路床面に大きな石を敷き、床面と城門前面に2m近い段差を持つ(懸門)ことを特徴としています。
西門は、南門と同規模の大型の城門で開口3間(12.3m)、中央1間を通路とし、2間の奥行をもち、12本の柱で上屋を支えます。柱は一辺最大60cmの角柱を2mほども埋め込んでいます。
本柱に合わせたくり込み、方立柱穴、軸摺穴、蹴放しがー体的に加エされた門礎をもつのは、鬼ノ城のもののみです。
西門は日本最大の古代山城大野城の大宰府口城門(間口8.85m)をしのぐ、壮大堅固な城門です。
平成19年3月 総社市教育委員会*8)角楼跡
日本の古代山城では、初めて具体的に確認された特殊な施設です。中国の城郭でいう「馬面(ばめん)」、朝鮮半島での「雉(ち)」に当たります。
ここは、尾根つづきで攻められやすいため、城壁の死角を補い防御力を高めることを目的として、城壁の一部を長方形(13X4m)に張り出しています。
角楼の下半部は、両側の石垣と同じように石垣積みで、ほぼ4m間隔で一辺50cmの6本の角柱が石垣の間に建っていたことがわかりました。また城内側には、この施設への昇降のための石段も設けられています。
しかし、この上に建物などがあったかどうかは不明です。
最高所の鬼城山・西門と一体となって、強固な防御ゾーンを形成しています。
平成19年3月 総社市教育委員会*9)鬼城山(鬼ノ城)
ここ吉備地方には、大和朝廷が派遣した吉備津彦命が人々を苦しめた鬼神(温羅とも呼ばれる)を退治した伝説が残り、昔話「桃太郎」の原型になったとされています。
伝説では、鬼ノ城は温羅の居城とされ、吉備津神社や吉備津彦神社のある「吉備の中山」に陣を構える吉備津彦命と、弓矢などで戦いました。
標高400mのこの城は7世紀後半に築かれ、山頂の平坦地を石垣や土を固めた土塁が約2.8kmに渡って囲んでいました。築城当時は、南方面に海が広がっていたと考えられ、遠くに船が行き交う様子を見ることができたと思われます。近隣には、温羅が生贄を茹でたといわれる鬼の釜など、伝説ゆかりの地が多くあります。*10)北の吉備路 学習見本園
【北の吉備路学習見本園】は、北の吉備路一帯に現在自生している植物・あるいはかつて自生していた植物を集約し、だれでも手軽にこの一帯の自然に『触れ・学び・感じる』ことができる環境学習の拠点施設として平成16年、「総社ふるさと自然のみち」の開設にあわせて、棚田の跡地を活用して整備されたちのです。
この北の吉備路学習見本園をご覧になり、時間に余裕があれば「総社ふるさと自然のみち」をぜひ散策してみてください。自然と歴史ロマンあふれるフイールドミュージアム「北の吉備路」か四季折々に豊かな表情をみせ、みなさまをきつと歓迎してくれることと思います。 総社市環境課
*11)アテツマンサクと生育限界
アテツマンサクの特徴
●細いリボンをよしったような黄色い花をつける。
●開花期は。2月中旬ころ。
●環境省のレッドデータブックに準絶滅危惧種として指定されている。
●この一帯が,県内でのほぼ南限にあたる。
県中・北部に分布している植物のいくつかは,この一帯を南限としている。これは,この一帯が吉備高原の南縁に位置し,地理的・気候的条件が県中部と類似しているためである。
この一帯が南限になっている植物:アギナシ ゲンカィツツジ ベニドウダン コアジサイマメ知識 「マンサク」の語源って?
巻に先駆けて,マンサクが一番に花を咲かせるので,「まず咲く」から「マンサク」という名がついたという説や.米の満作(まんさく)を願ってこめ名がついたという説がある。
ちなみに,「アチツマンサク」は、牧野富太郎氏によって阿哲地方で初めて発見されたことからこの名がついた.
環境省・岡山県・総社市
薄っすらと明るくなりだした頃倉敷を出発 車載温度-1℃ 大寒波到来、県北は大雪警報が出ているが、幸い南部は晴れの予報 明るくなってきた空に雲は見られない 吉備路429を走る 180号を横断し県道271へ向かう 県道は工事で一部通行止めが続いている 180号バイパス・県道192を経由して県道271を行く T字路の信号を直進してすぐ 血吸川堰堤の国際ゴルフ場案内標識を確認し左折する 堰堤を走り、ゴルフ場への案内に従い堰堤を左へ降りて行く 最初の交差点を右折する 道幅はぐっと狭くなる 対向車に備えて退避場所を考えながら走る 次の交差点を左に折れ あとは道なりに走る 穴観音入口の標識を左に見て、奥坂休憩所に駐車 車載温度は-1℃ 駐車している車は無い