通算25日目

平成17年3月16日 (水) 晴れ

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     窪川 〜 大方町  ホテル海坊主



 昨日昼過ぎJR児島駅から南風11号に乗車「石津」氏と合流、高知県窪川町の37番札所「岩本寺」前の旅館に着いた。
 古い旅館のトイレには「わらぞうり」が三足、様式便器にウオッシュレットは評価出来るが臭いがきつい特にきつい。
昭和16年に林芙美子が遍路に来て泊まったそうである。

 朝7:45出発国道56号線を西へ6.7km歩いて四国電力電柱置場から旧遍路道に入る窪川町環境美化センターを過ぎてから細く急な山道に入った。

林芙美子の宿  右遍路道 熊井トンネル むうんの女将


標高280m〜100mの山を越えトンネル3っつ向こう側へ降りた
更に急な下り坂を潅木につかまり或いは杖で体を支えながら降りて行った。山の中の風は温かく柔らで気持がよい、鶯も鳴いている、道が悪く歩きにくいが国道にはない良さがある。

国道へ出てしばらく歩いてからまた遍路道へ入った1905年に完成したと云う熊井トンネル(90m)があった、両側2mは石積み、その上は全てレンガを貼り付けていた。
レンガは土佐佐賀港から一個一銭で1〜2個ずつ小学生達まで運んだそうだ、完成したトンネルを初めて見た人が「トンネルちゅうもんは入り口は大きいが出口は小さいもんじゃのう」と云ったと書いてあった。

13時過ぎ里へ降りて来たが店も食堂もない、歩いているうちに農家の「むしろ」の上で姉さんかぶりの婆ちゃん二人と娘遍路が日向ぼっこをしていた。
沈丁花の香りが漂い菜の花が咲き鶯の鳴くのどかな風景だ。

娘さんはなぜ1400kmにも及ぶ歩き遍路に出たのだろう、肉親や友達にも話せない心の傷があったとしてもこのばあちゃん達になら話せるだろう、そして深い山の中に入りいくつもの峠を越え谷を渡りやがてきらきら輝く海沿いの道を何日も歩く内いつの間にか心が癒されるであろう。
四国の道には癒しの薬がある四国遍路に行く事をお四国病院へ行くと云われるゆえんである。

土佐佐賀 本日終? ご馳走


14時土佐佐賀駅着 ここの軽食喫茶で昼食をとるつもりでいたが準備中、駅は無人しかも人は誰一人歩いてもいない うろうろしていたら車が止まってくれ親切に途中まで案内してくれ美味しいお好み焼き屋を教えてくれた。
お好み焼き屋「むうん」で焼きそば定食750円・・・世の中にこんな美味しいものがあったのか・・・疲れて腹ペコならこんな感激が味わえる・・・しあわせ。
ママさんやお客さんに親切にして頂きさあ出発。
やがて井の岬トンネル(320m)に入った漏水ヵ所多く頭上から落ちる水滴が首筋やメガネに当たる。
10kmほど歩いて17時大方町のホテル「海坊主」着
かつおのたたき、あわび、伊勢えび、魚の煮付け・・・ごちそうだ!

  歩行距離 28.4km   歩数 45580
   

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JR常山〜窪川 7,370
3/15宿泊料 9,030
缶ジュース 240
昼食 760
本日計 17,400
累 計 254,333