快晴の那岐山 雪のBコースを登る



標高 1240m    難易度 ☆☆     登り133分 下り55分   岡山県

倉敷からの距離   100Km        登頂日 2000/02/05   ガイドブック  F


駐車位置10:48−10:55駐車場11:02−11:15登山口−11:58五合目−12:50八合目−13:06尾根−13:25山頂13:48−13:56三角点−14:11八合目−14:16大神岩−14:17五合目−14:37登山口−14:43駐車場14:45−14:50駐車位置

登山
 2月1日に新職場に移り、今日は初登山 心配していた天気は滅多に無い好天に恵まれる 登った山はやはり那岐山(1240m) 白銀の世界と真っ青な空 帰路は温泉に入る

 山が白く雪に覆われており、自動車道にも雪が積もっているので輪カンジキを持ってゆく事に

 舗装道路を登りトイレのある駐車場のところへ 駐車場は雪が積もっている 雪の上に4台の車が駐車 駐車場の白線が見えず自由に駐車しているので駐車スペースは無い ここまで車で来なくてよかった ここで軽アイゼンを履く 雪はもうここまできている

 渓流沿いの道を行く 雪が積もり滅多に見ることが出来ない景観 だが、足跡は少ない 車道を登っているのだろうか この景色を見ないのは勿体無い

 渓流沿いの道から林道に出る 多くの人が登っているようでルートは踏み固められている 登山口から登山道に入る BコースとCコースの分岐に出る Cコースを登っている人が圧倒的に多い Bコースにも足跡が付いている 今日はBコースからの登りをチャレンジしてみよう

 渓流にかかる橋を渡りそこから取り掛かるルートが判り難い 幸い足跡があるのでその跡を忠実に追ってゆく 足跡が無いとこのルートを選べるか自信が無い 間もなく急な傾斜面をトラバースする 雪の無い時 ここはどうだろうかと心配していた場所 雪は柔らかく足元には不安が無く一安心

 足跡を忠実に追ってゆく 忠実にという意味は前の人の足跡を踏みながら登ってゆく 足跡を外すと雪面は踏み固められてなくズブーと足を取られたりする ところが、足跡の足幅が私より広い これまで私の歩幅より広い人には滅多に出会ったことが無かった 登り初めはなんとか歩幅についてゆけたが次第に足跡を忠実に追うのがきつくなる 足跡を外せば外したで歩き難くなりこれも時間を取られる ペースが異なるのは大変なものだ

 雪山は美しい 白くふんわりとした雪 サクサクと登ってゆく足音以外 静寂が取り巻く 雪が音の吸収剤となりすべてを吸い取ってしまっているようだ 太陽光線も色々なシルエットを白いキャンパスに描いてくれる 光と影の芸術だ

 時折ザザーと杉や桧の植林に積もっている雪が落ちてくる 頭上に落ちてくると大変 木々にも下手に触れられない 積もった雪はきわどいバランスで樹上にあり少しの振動でもそれが呼び水になり頭上に雪を落とすきっかけになる 雪が落ちてきても払えば良いがカメラが心配である

 ルートを足跡が導いてくれる マークが所々ついてはいるが 足跡が無ければこのルートを登れるか自信が無い またラッセルして登ってゆくパワーも相当なもの 本当に感心してしまう

 五合目から八合目を一時間近くかかって登っている Bコースを登ったのは今回が2度目になる 前回の記録を見ると 登山口から八合目まで50分程度で登っている 雪道だと倍の時間がかかっている 先に登った人がいなければもっと時間がかかっただろう

 八合目付近でおりてくる人に出会う 本当にいい天気ですねと挨拶を交わす ルートは足跡だけであるから 雪に踏み込み互いにすれ違う すぐに4名のパーテイが降りてくる こちらの方達もいい天気でと挨拶を交わす また一人 そしてまた一人と次々と降りてくる ずっと登ってきたのですか?と聞かれた人もいる エエと答えると安心して降りてゆかれた もう一人は登りにBコースを行こうと思ったが橋を過ぎたところで足跡が無く あきらめてCコースを登ったとの事 最初の取り付き口が難しいと感じたとおりである Bコースにルートをつけてくれた人が山頂まで登ったので次から次と降りてきたに違いない

 八合目を過ぎると眺望がよくなる 真っ青な空に白く雪に覆われた山並みが映える 雪は低い潅木を覆い雪面が広がる 太陽の日差しに雪面は美しく輝く まぶしい程だ 尾根に出る Aコースからのルートと合流する Aコースのルートにも足跡がある 足跡の向きを確認しそこねたがBコースを登った人がAコースを降りた可能性がある

 尾根道を行くとすぐに山頂500mの標識がある エ!まだ500mもあるの と言うのが本音 500m地点がここにあるとはこれまで気が付かなかった 尾根道は比較的平坦であり景観を楽しみながら山頂へ

 山頂に上る直前で降りてくる人とすれ違う 山頂は誰もいない 独り占めである 素晴らしい眺望が広がる 見慣れている景観ではあるが雪に覆われた山並みを見る事が出来るのは嬉しい 泉山から蒜山 その先に大山 角度を変えると後山の方角 すぐ近くの籠山も1000mに満たない山ではあるが冠雪している

 汗で濡れた下着を着替える 風が無くおだやか それでも気温はかなり低いようだ 手袋を取った指が冷たい 三脚をセットし冠雪した山々を背景に写真を撮る そうこうしている間にCコースからの登山者 岡山から来られた由 こうして見ると単独登山者が結構いる 一人で登っている女性の方とも出会った

 下山時脱いだ手袋をはめようと思ったら汗で冷たく感じる インナーも複数用意しておく必要がありそうだ 薄手の毛の手袋を取り出し着装する アウターがあるので雪が着いても心配ない

 下山はCコースを降りる ルートは固められ歩きやすい 雪が地表の凹凸をカバーし滑らかに覆っており平坦なルートとなっている 雪質は良く アイゼンの爪が心地良く地面を捉え つい小走りになる

 八合目付近の樹林帯は雪面に樹林の影が並んで写り 美しい光と影を見せてくれる  駐車場には1時間もかからずに下山 ここでアイゼンを脱ぎ駐車している場所に 輪カンジキは結局使わなかった

 帰路 美作方面に抜け 先日見つけた湯郷の露天風呂に入る 湯の温もりが心地よく全身を覆う



アプローチ
  いつものように429経由 加茂川円城の道の駅で白菜を購入 白菜もいよいよ終わりか 随分と小振りのものになっていた 旭町を抜けトンネルを過ぎると雪に覆われた泉山の山並みが飛び込んでくる これは素晴らしい 期待に胸が膨らむ

 津山を過ぎると那岐山の山塊見えてくる 爪ヶ城や滝山はあまり雪が見えないがその先の那岐山は真っ白に見える 日本原は1℃ 太陽の日差しで車内は暖かいが外はさすが冷えている

 国道53を左折し登山口に向かう 道の両側に雪が散見されるようになる 那岐山駐車場手前の二車線道路から細い道路に入る三叉路に6台程の車が駐車し登山準備している人がいる この先の駐車場は雪が積もっているかすでに満車の為だろうと推測し 私もその近くに駐車する