那岐山



標高 1255m    難易度 ☆☆     登り89分(西仙コース) 下り46分(東仙コース)   鳥取県
倉敷からの距離   122Km        登頂日 2008/04/22   ガイドブック  F写真 山の音

駐車位置11:11−11:26ゴーロ橋_2.7Km−11:40イワウチワ11:45−11:50シャクナゲの峰−12:00馬の背小屋12:02−12:07鎖−11:12標高1000m−12:40三角点−12:47山頂12:56−13:04_500m−13:05分岐−13:15標高1000m−13:17林道−13:24標高800m−13:27イワウチワ13:29−13:35林道−13:44駐車位置

登山
 今日は那岐山(なぎせん1255m)西仙ルートを訪ねる イワウチワが楽しみだ

 ウグイスの声を聞きながら登山支度をする 私の後ろに駐車されたのはお二人連れ 私の車のナンバーを見て岡山からですか と 声をかけて戴く 鳥取県の方で、冬は岡山側から登ると話をされていた 私の方が先に準備を終えたので お先にと声をかけ出発する

 駐車している車は9台 マイクロバスも2台駐車している 周辺を見回すとタムシバ ミツマタが花を咲かせ ゴウゴウと渓流が音を立てて流れている いつも見る ここの風情だ 渓流の音を聞きながら渓流を左に見て登って行く ミヤマカタバミがあちらこちらに顔を出す 少しピンク色がかったものと白色のものが大きく花を広げている エンレイソウ コチャルメルソウ ヤマネコノメソウ ボタンネコノメソウを確認しゴーロ橋に出る

 ゴーロ橋を左に山道に入る 山道にもミヤマカタバミ エンレイソウ コチャルメルソウ ボタンネコノメソウを見て 渓流を渡り しゃくなげの峰を目指す 少し登ると間もなくイワウチワが顔を見せる 最初はポツポツと咲いていたが すぐにイワウチワの大群落が前面に広がる 思わずわーと声が出る こんなにも咲いているんだ 太陽光線を受け 大きく花を開いている これはすごい こらはすごいと何度も言いながら 写真に収める 歩みは遅々として進まない これほど咲いているのをどう写真で表現するかはなかなか難しい 広い範囲を写そうとすると花が小さくなり花の存在がわかりにくい 花を大きく撮ると 範囲が狭くなってしまう 目に飛び込んできた興奮を少しでも記憶に留めておけるよう色々なアングルで撮ってみるがなかなか難しい

 人声が聞こえてきた 団体が下山して来られた 伺うと10名で東仙ルートから登り こちらに降りてきた イワウチワはこちらの方が多い どこまで続くのでしょうかね と 話しておられた 団体行動だと好きな所で立ち止まって 写真を撮るというのは難しいのか次々と降りて行かれた

 花はまだまだ続く 登り傾斜が急になり鎖が設置されたりする 先程のように斜面を覆って咲いているという広がりは無いものの いろいろな場所に居場所を定め それぞれの立場で個を主張している ここにも あそこにもとあちらこちらに目をやりながら登って行く そして シャクナゲの峰に出る

 シャクナゲの峰の斜面は花のシーズンになるとここでカメラをセットしている人に出会う事が多い だが今日は誰もいない 斜面に花が咲いていないわけでは無いが 広がりという観点から見ると その前の印象が強烈だったのか 左程インパクトが無い 花に感覚が麻痺してしまったのかも知れない とは言え美しく咲いている花の写真を撮り シャクナゲの峰を後にする

 シャクナゲの峰を過ぎても花は続く 朽ちた切り株や木の枝の又 岩の窪みなどいろいろな場所に居場所を見つけ花を咲かせている 少し前までは1mを越える雪が積もっていたなどとても想像出来ない じっと耐え やっと出番が来たと喜んでいるようにどの花も活き活きとしている そして馬の背小屋に出る

 小屋の周りにはタムシバが花を咲かせている 下ばかり向いていた目を上にあげ 白い花を楽しむ 小屋を過ぎると樹林の中のルート こちらにもイワウチワが顔を見せるが蕾が多い ゆるやかな登りであり足の動きもいい 小鳥の鳴き声も聞こえてくる やがて傾斜がつき くさりが設置されているルートを登って行く くさりがあるが使わずに登って行ける 太陽の陽射しを受けるようになり ここには花を開いたイワウチワが咲いていた イワウチワはここまで すぐに標高1000mを示す標柱がある その先には咲いていなかった

 落葉樹林の中のルートを登って行く そしてドウダンツツジの樹林帯を行く 樹林帯を抜けると滝山に繋がる尾根が見えてきて 三角点ピークにある休憩小屋が見え そして 三角点ピークに出る 三角点ピークには昼食休憩をされている4名のグループがおられた 山頂を見るとかなり多くの人がいる 三角点ピークを後にし山頂ピークに向かう

 尾根ルートにはまだ花は見られない すぐに山頂に出る 山頂では団体さんが山頂標識の所で写真を撮ろうとしていたので シャッターを押してあげましょうと声をかけ 押してあげる ツアーの団体なのだろうか 写真をお渡し出来るかわかりませんが一緒に撮りましょうと声をかけ 並んでおられた お聞きすると高知県から来られたとの事 西仙ルートを登って来られ、これから東仙ルートへ降りられるとの事 駐車場に大型のマイクロバスが停まっていたがその団体のようだ 人数をお聞きしなかったがざっと20名はおられる 山頂にこれ程の人がいる事は珍しいので彼らが少しでも写るようにして記念写真を撮る

 リーダの方が下山の注意をされていた こちらのルートにもイワウチワが咲いており そこでも写真を撮る時間をとります 急な下りが続くので・・・ と説明されていた この団体の後から行って 追い抜くのはちょっと大変だな 夜に会議が予定されているのでゆっくりも出来ないと 昼食は歩きながら食べる事にして すぐに出発する

 下山ルートは当然 東仙ルート 尾根をBコース Aコースと同じルートを行き 分岐で鳥取県側に降りて行く 分岐付近に残雪がある時が多いのだが 今日は雪の姿は全く見られない また 雪解け水のようなものもなく足場は良好 気持ちよく 足を伸ばし テンポ良く降りて行く 丸太の階段の所もトントントンと降りて行く 初めての人がこのような降り方をしたら膝を痛めてしまうだろうな と 思いながら降りて行く 標高1000mの標識を見て 少し降りると林道 林道を横切るようにして降りて行くと 標高800mの標柱がある この辺りはコガクウツギが咲く所だなと思いながら どんどん降りて行く 渓流を跨ぎ 登った地点から東仙ルートのイワウチワが始まる筈

 今年はどういう訳か少ない 幾つか咲いてはいたが あまり目立たない 登った地点からルートを左に入り 群生しているスポットを確かめる そこには固まって幾つかイワウチワが咲いていたが いつもと規模が違うように感じる 周辺の斜面も覗いてみたが あちらこちらに見える筈の花がいない 西仙ルートでは今までとは違った規模で一面に咲いていたものが 東仙ルートでは 今までとは違った少なさである 岡山の山のMLでも東仙ルートは花が少ないとの情報があったが こんなに少ないとは予想していなかった

 ルートに戻り 降りてゆく ルート脇に幾つも咲いてはいたが 奥行きが無い 密度が薄いようにも感じる とは言うものの、可憐に咲いている花を愛で 写真を楽しみながら降りて行く 花が咲いていると降りる速度は急速に遅くなる 一人だと気ままに歩けるのがいい おや? 駐車場でお会いしたお二人連れだ 西仙ルートは行かれたか伺ったが 人が多いだろうと思って避けてこちらに来た もう登って来られたのですか と 話しておられた そうか 今日は山頂であまり休まなかったなと変な事を思い出す 西仙は良かったし 人の心配は無用でしたとお話ししたが どうされただろうか 話をしていた所でアセビを見つける お先にと声をかけ失礼する 数はいつもより少なめではあったが林道に出る少し手前までイワウチワの花は咲いていた

 林道まで降りるとイワウチワはもう咲いていない ミヤマカタバミが咲き ミツマタが顔を見せる そして駐車場まで降りる 車は8台になっていた マクロバスは一台減っており駐車していた場所には別の車が駐車していた


アプローチ
 薄っすらと雲が出ている 高気圧に覆われているが寒気の影響で雲が出やすいと報じている いつものように吉備路を走る もう桃の花は終わり葉が出ている 調べてみると429を走るのは3/29以来 この間に桃の花が咲き 散ってしまったのだ 毎年目にする景観を見落としてしまった

 足守 加茂川と抜け 旭川ダムに出る ダムの堰堤にかかる橋まで水位が上がっている ここはいつもは水は見えないのだが ここまで水位が上昇している事は記憶に無い 堰堤沿いの樹木がかなり水没し 水面から顔を出していた 旭川ダム堰堤沿いの桜も終わっていた 一本だけ咲いていたのがせめてもの幸い 三休み公園の桜も終わり ミツバツツジの色が斜面を覆っているのを確認する事が出来た

 旭町を抜け 休み乢トンネルを抜ける トンネル出口は春霞状態 泉山はシルエットのような形で存在を確認出来た 津山の手前で53に合流し、そのまま53を走る こちらからだと泉山の山容がはっきり見える 光線の加減だろうか

 津山市街地をぬける 日本原の温度表示は20℃ 岡山県側の那岐山登山口を左に見過ごし 黒尾峠に向かう 峠にある温度表示は 20℃と21℃を表示していた 随分と気温が上昇してきた 黒尾峠を越え 那岐山登山道の案内標識を左折して登山口に向かう 那岐小学校前の桜も終わっていた 因美線のガードを潜り 登山道の標識に従い左折する 道なりに走り林道を登って行き登山口に 登山口周辺は駐車している車で一杯 道路を少し登った道路脇の空地に駐車 私の車の動きを見たのか 一台の車が駐車場から出て、私の車の後ろに駐車された こんなに沢山車がいるのはイワウチワがいいに違いない