櫃ヶ山



標高 954m    難易度 ☆    登り152分 下り79分(周遊コース) その他6分  岡山県
倉敷からの距離   91Km        登頂日 2015/08/05  ガイドブック  F写真 動画

駐車場9:57−10:02登山口1−10:14水槽−10:20標識2−10:28林道−10:34標識310:35−11:07五合目11:08−11:25六合目−11:42七合目11:43−11:47分岐−12:00天狗の森−12:11分岐=12:14天狗様本堂12:16=12:19分岐−12:22八合目−12:30九合目−12:40山頂12:50−13:00標識1−13:19標識2−13:38林道標識3−13:52分岐−14:06登山口1−14:09駐車場所

登山 
  今日は櫃ヶ山(ひつがせん954m)を訪ねる 過去の記録を見ると今日は45回目の登山 初登山は丁度20年前の1995/8/5 記録を見ると懐かしい 原爆投下50年の記載があった、それも年を重ね70年となった 

 登山支度をする 駐車場には草が繁っているが花は少ない クサノオウが黄色い花を咲かせていたがそれ以外の花は見当たらなかった 櫃ヶ山登山口と書いた大きな標識の先にある登山道案内図を見て 自動車道を登って行く ゲンノショウコを見つけ登って行くとオレンジ色の花の固まり キツネノカミソリだ もう咲く時期なのかと季節のうつろいの速さを感じさせられる

 登山道標識1のところから登山道に入って行く 標識のすぐ傍にハグロソウが顔を見せお出迎え ルートを行くとダイコンソウ ヒカゲミツバ ミズヒキが顔を見せる 渓流沿いのルートを行き 大きく右に曲がって進むと畑の畦道に出る 黄色い花と赤い実 黄色い花はミツバツチグリかと思っていたが 赤い実はヤブヘビイチゴの実らしい ヤブヘビイチゴの花は?と調べるとミツバツチグリと良く似ている ヘビイチゴに似た仲間として ヘビイチゴ ヤブヘビイチゴ オヘビイチゴ キジムシロ ミツバツチグリの紹介があった これは参った これまでミツバツチグリと書いていたものはこれらと間違っている可能性がある どこで違いを見つけたら良いのだろうか? 違いがわからなければ従来どおりミツバツチグリと書いてゆこう

 登山道の標識を見て畦道を登って行く 陽射しをモロに受け暑い 草も大変だろう キクイモ ハグロソウ キツネノカミソリ イヌトウバナ フジカンゾウ ヒカゲミツバ ウツギの実などを見つけながら登って行く そして樹林帯に入る

 日陰に入り一息 ヒカゲミツバが時折顔を見せてくれるが花は少ない 登山道標識2を見てルートを行く 前方に林道が見えてくる この林道も新しく出来たものだ 陽射しが得られるのかミズヒキ カタバミ オトギリソウ オトコエシ キンミズヒキなどが顔を見せる オトコエシはまだ花を開いていない 白い小さな花芽が可愛らしい そして林道に出る

 林道から振り返ると国道や旭川を見る事が出来る 林道を斜め横断し登山道の標識からルートに入って行く ルート入口には草が繁っているがルートは読める すぐに樹林の中のルートとなる ムラサキニガナが花を咲かせていた 写真泣かせの花 やはり上手く撮れない 登山道標識3に出る 早目に水分補給をしておこう リュックを下ろし一息入れる コガクウツギが実をつけているのに気付く 立ち止まった事で見つけられた

 ルートを行くと陽射しが得られる場所があり花が顔を見せる オカトラノオ マツカゼソウ ダイコンソウ ヘクソカズラ フジカンゾウ ヒカゲミツバ等が顔を見せる ノブドウが実をつけていた そしてまた、樹林帯に入る

 樹林帯に入ると陽射しから避ける事が出来るが 小さい虫がうるさい 眼の周り 耳のあたりを舞う 手で耳の周りの虫を追い払うと幾つか手に当たる 汗に寄るのか? 炭酸ガスか? 誘因物質があるのか? 実にうるさい これなら陽射しの中の方が良い 写真を撮るとレンズの隙間に入りそうで 数を抑える イヌトウバナ ソヨゴの実を見て 五合目に出る

 五合目は樹林帯から抜ける 五合目に近づくにつれ虫はいなくなった 20年前、五合目でワラビ取りを行ったとの記載があるが シダが繁っている 繁っているシダを見ながら麦茶休憩 水分補給を行う

 シダの繁っているルートを行く キンミズヒキ イヌタデ ヤマノイモなどを見つけながらルートを行く 五合目から六合目にかけての登りが櫃ヶ山登山の一番の難所 傾斜がきつくなる ルートには草が結構生えている 足元の支えになるので助かる 一歩一歩登って行く ヤマトウバナ キンミズヒキ カタバミ トウバナ ヤマハッカ カワラナデシコ ゲンノショウコなど見つけながら登って行く 花の写真を撮るにも足場の確保が必要 傾斜があるのでしゃがむ事は少ない そうして登って行くと六合目に出る

 六合目から山頂ピークを伺える 振り返ると登ってきたルートが深く谷に落ちているのを見る事が出来る ルートを進む 傾斜が緩くなり楽になるが暑さの為か足は重い ルート脇に木々が増え マユミ イヌサンショウ ミヤマガマズミ ノブドウなどの実を見つける ルートにマユミの青い実が沢山落ちていた 風に吹かれたのか 暑さ対策なのか 稔らす事もなく落実するのは、予想外の事なのだろう ルート脇にオレンジ色の固まり ここにもキツネノカミソリがびっしり その奥を見るとフシグロセンノウが幾つも花を咲かせていた どちらもオレンジ色の花だ

 石がごろごろしている中を抜ける 櫃ヶ山では珍しく岩がある中のルート いつも通っているので支障なく抜けて行く ノイバラ マユミ ウツギ ノブドウ ヤブデマリの実やイヌトウバナを見つけながらルートを行く そして七合目に出る ここでも水分補給を行う

 タニウツギの実やカワラナデシコを見ながら登って行くと 天狗の森への分岐に出る 今日は天狗の森経由とする ほぼ水平に山を回るルート 草原のルートを少し行くと樹林帯に入る 草原のルートではタニウツギの実 カワラナデシコ フシグロセンノウが顔を見せ 樹林帯に入ったところでムラサキニガナと出会う 樹林の中のルートを行く 天狗の森に近づくとルートは下り気味となり モミジガサ ヒカゲミツバが顔を見せる ウバユリが顔を見せる 20年前の記録には”ユリを見つける(名前が分からないので写真に撮る)”と書いており 同じような形をしたウバユリの写真だった 当時はウバユリの名前ですら知らなかった ウバユリの先にオレンジ色の花 天狗の森へ登ってくる道に沿ってキツネノカミソリが幾つも花を咲かせている様子を伺えた そして天狗の森の大きな案内板のところに出る

 ルートはここからまた登りとなる 石がごろごろしているルートを登って行く お社がありその中に天狗の下駄が置いてある ガラス越に見てルートを登って行く 今度は大きなカツラの木がある 木を左に回って登って行く ミヤマタニソバ ミヤマイラクサ ミズヒキ ヒカゲミツバなど日陰が好きな花が多い ヒナノウスツボが花を咲かせていた この花もカメラ泣かせ 数枚撮ったがどれもピント外れ 小さい黒っぽい花はピントとして合わせ難いようだ

 ルートを行くと天狗様本堂と書いた分岐がある ここに寄るのは20年振りだ 出征兵士の無事帰還の守り神として深く信仰された と紹介されている天狗様本堂にお参りする 分岐から3分程で行く事が出来たが、残念ながら当時を思い出せない 大きな岩を背にお社があった モミジガサがお社の前に花を咲かせ、お社を守っているようだった

 分岐に戻り 櫃ヶ山山頂を目指す すぐに八合目に出て 直登ルートと合流する ルートにはダイコンソウが幾つも咲いていた ルートを登って行く クロバナヒキオコシに出会う これもカメラ泣かせの花 秋の花だがもう咲きだした 案の定ピントが甘い ハナニガナ キンミズヒキ フシグロセンノウ ヒヨドリバナを見つけながら九合目に出る もう少しだ

 笹原のルートを登り 樹林の中の丸太の階段を登る 一歩一歩ふうふう言いながら登って行く 階段が切れ 草原の中のルートとなり 山頂標識が見えてきて 山頂に出る 20年前95分で登った山を150分を越えて登った 花を楽しむ時間が増えたものの、山を登るパワーも落ちてきたようだ

 山頂にはどなたもおられなかった 登ってきたルートを振り返ると湯原の街並みを伺う事が出来る 蒜山の方角は全く山並は見えない 遠雷のような音が聞こえてくる 記念写真を撮ってすぐ下山しよう

 花を探しながら 撮影のポイントを探す ゲンノショウコ イヌタデ カワラナデシコ イタドリ コナスビの花やヤマナシ ウツギの実を見つけ ヤマナシの木の近くで星山への縦走路を背景に記念写真を撮る そしてすぐ下山にかかる

 陽が陰ってきて降られるかと心配であったが 陽が戻ってきたりと一喜一憂を繰り返し降りて行く ここでもうるさい虫に煩わされる 右のまぶたと左手に何か刺されたようだ 翌日になって腫れ、かゆみも出たがすぐ回復した 途中何箇所か渓流をわたる 手を漬け 首を濡らしたりして涼をとる 実に気持ちが良い 降られる事なく車のところに 地域によっては大雨警報が発令されていた模様だった



アプローチ
 暑い日が続く 今日も朝から暑い 倉敷ではや30℃を示している 陽射しはあるがもやいでいる 吉備路から見える筈の、経山の山容ですら見えない 180号を横断しJRの踏み切りに近づくとぼんやり姿を見せてくれる 県道271を経由して足守の手前で再度429に合流 足守 加茂川と走って行く こうして走っている自動車道も20年の間に随分と走りやすくなった 倉敷インターチェンジから吉備路へ向かう429の改修に始まり 県道271で429に抜けられるようになったり 洪庵トンネルが出来て足守市街をバイパス出来るようになったり 吉備中央町付近の道路が整備されたり 小森トンネルが出来旭バイパスの建設が進められたり こうして見ると随分と変化があるものだ

 旭川ダムは定常より少し多め 川面が美しく写る 変わってきたものと変わらないもの 旭バイパスが完成するとこうした景観に触れる事は意図しないと出来なくなるのだろうな と 隘路を走りながら 隘路の持つ思い出を噛みしめる

 旭町で県道30へ左折 旭川に沿って走って行く 落合手前の温度32℃を見て313に合流し、落合 久世 勝山と抜けて行く 勝山の温度も32℃ 313もこの辺りの急カーブが改修され走りやすくなった 真賀温泉 そして足温泉を過ぎると 正面に櫃ヶ山が見えてくる 登山口の駐車場に駐車させて戴く 登山口の空地に1台駐車していた この駐車場も当時は無かった