毛無山



標高 1218m    難易度 ☆☆     登り96分 下り93分(白馬山経由)  岡山県
倉敷からの距離   113Km        登頂日 2019/09/07   ガイドブック  F写真 動画

駐車場6:52−7:12登山道入口−7:18三合目−7:26四合目−7:32五合目−7:38六合目−7:49七合目−8:02八合目−8:18九合目−8:28山頂_1218m−8:36九合目−8:45俣野分岐−9:19白馬山_1060m9:54−9:56林道−10:01駐車場

登山
 今日は毛無山(けなしがせん1218m)を訪ねる

  登山支度をして出発する 山頂はガスがかかって見えない 風が結構あり木々が揺れている 駐車場入り口の渓流にオタカラコウが咲いている 園地のナナカマドは色づいてきている 案内板手前にシモツケが咲き出した 毛無山山の家の前に3台駐車していた 山の家で宿泊できるのだろうか?
 
 標高680mの標識を見てルートを行く 早速シシウドが出迎えてくれる アカソ ツリフネソウ ウツギ*(*は実を意味する) エゴノキ* ウスバアザミと次々に見つける キツネノボタン ゲンノショウコはまだお休み 下山時に咲いているのを見る事が出来た
 
 樹林帯に入る ヒカゲミツバがあちらこちらに顔を見せる アカソも沢山顔を見せるがこちらは目立たない テンニンソウ ミヤマイラクサ ミズヒキ ノブキ ガンクビソウなど顔を見せる
 
 案内板がありそこから登山道となりルート幅は狭くなる 好きなルート 旭川源流の碑がある オオカニコウモリ モミジガサを見て三合目の標識を過ぎる 三合目を過ぎた当たりから渓流沿いのルートとなり キバナアキギリ ヤマアジサイ*が顔を見せる 渓流を跨いで越えた辺りから傾斜がきつくなり ブナ樹林帯へと入って行く この辺りはモミジハグマが顔を見せてくれる場所 今日も花を咲かせているものに出合う事が出来た
 
 樹林帯を登って行く 数分で四合目の標識に出る 標識の写真を撮る(写真を撮る事で時刻情報が得られる)とすぐ近くにちょっと珍しい花 アケボノシュスランが咲いていた 喜んでカメラに収めたが何故かどれもピンボケ 残念でした 
 
 四合大岩の脇を抜けルートを行く 「ブナを主体とした広葉樹と天然スギが混交する独特の自然環境」と紹介されているブナやスギの中のルートを行く 大きなスギの樹が幾本も並んでいる中を登って行くのは心地よい 花や実は少なく ミヤマイラクサを見て六合目に出る 六合目を過ぎてすぐのところにツルニンジンが花を咲かせていた
 
 六合大杉を過ぎルートを行くと 傾斜はゆるくなり右にカーブし斜面をトラバースするように進む 視界が広くなったようで ガスに包まれた樹林が展開する これまでよりぐんとガスが濃くなったようだ なかなかいいムードだ ヤマジノホトトギス ヤマアジサイ*を見て 七合目を過ぎる
 
 ガスは更に濃くなる 風も強くなってきたようだ 時々ザザザと笹に雨滴が落ちるような音がする 雨なのか枝についている水滴が吹き飛ばされたのか判断がつかない ザザザという音も結構長い時間聞こえる 降水確率から考えると降るとは思えないものの、局地豪雨が新見にあった事もあり心配だ 雨という確信を得られないまま八合目に出る ここまできたのだから、山頂まで登って雨だったら引き返そうと ルートを先に進む
 
 この間コアジサイ*を見つける 八合目からのちょっとしたきつい登りを過ぎ ブナ樹林の中のルートを行く 樹林の景観を楽しめる筈があまり視界はきかない チゴユリ* オオカメノキ*の実を見つける ガスの中に休憩小屋の屋根が見えてきて 九合目に出る
 
 そしてジグザグにルートを登って行く ガスの中の休憩小屋の写真を撮ろうと振り返ってみたが、ガスが濃く何も撮れなかった 樹林を抜けて笹原に出る 景観は得られない 風が強い 丁度後から押し上げるよう 風向きが変わると身体を持って行かれないよう力が入る 幸い雨では無かった 足元にオトギリソウ ツルリンドウが咲いていた 地面に張り付くようにして咲いていた そして山頂に出る
  
 山頂はどなたもいない ガスで何も見えない 風はすごい 三脚をセットして記念写真を撮れる状態ではない すぐに縦走路へ向かう 樹林帯に入ると随分と違う 枝が飛んで来ないか心配したが、散乱した枝などは見られなかったので そこまで心配せずとも良かったようだ
 
 ルートでは オオカメノキ* ソヨゴ* ヤマジノホトトギス リョウブ* サワフタギ*などを見てカタクリ広場(俣野分岐)に出る 分岐を右にとり白馬山を目指す ナナカマド* タンナサワフタギ* ヤマジノホトトギス ツルリンドウなどを見つけながら ガスの中のブナ樹林の雰囲気を楽しみながら降りて行くと 見慣れない花が固まって咲いていた ロープで囲ってあって オオバノトンボソウ と記載があった 喜んで何枚もカメラに収めるものの残念ながら殆どがピントが甘かった
 
 オオバノトンボソウをネットで調べると 別名ノヤマトンボと言うとの事 これまでも泉山等で出会い ノヤマトンボと書いてきた 折角名前を書いて頂いた方に申し訳ないが 私のサイトではノヤマトンボで統一させて頂く
 
 念の為 自分が書いた登山日記を調べて見ると 20180820.htmの記事にここの記述があり 沢山のノヤマトンボを見つけたと書いていた ほんの1年前なのに記憶から消えている 淋しい事だ
 
 ノヤマトンボを後にルートを行く ところどころでヤマジノホトトギスが顔を出す 白っぽい花で結構目立つ ミヤマガマズミ*が赤い実をつけていた 風が強く右左に揺れる 左手で枝を抑え 右手でパチリ 何とか撮れた ツルリンドウ ミヤマシグレ* チゴユリ* ユキザサ*を見つけて白馬山に出る 白馬山で大山を見納めになるのだが、今日はどこからも見る事が出来なかった
 
 白馬山の分岐を登山口に向けて降りて行く ブナ樹林の笹原のルート 雨風の心配はすっかり忘れ ルンルン気分で降りて行く 降り始めて3,4分のところで ノヤマトンボを見つける 数輪固まって咲いていた ここではロープは無かった あとは下りのテンポを楽しむと書きたいところだが トントンとテンポ良く降りれるところが減ってきたように思う
 
 下山途中 急に明るくなり陽が射してきた 暑い! すぐに翳った あの暑さの中でなくて良かった 駐車場には沢山の車が駐車しており登山支度をされている方が随分おられた 車載温度は24℃だった
 
 
 
案内板 標識記載のデータ 前回記載したものをコピペしておく
 
 櫃ケ山登山口で見たものと同じ「ツキノワグマ生息地域」の標識が設置されていた
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 ・音の出るものを持参しましょう
 ・明け方・夕暮れの入山には特に注意しましょう
 ・爪痕や足跡を発見したら引き返しましょう
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 駐車場から登山道入口に至る間に幾つか案内板がある これまで見過ごしてきたが、じっくり読むと、新しい知見などがある この機会に撮った案内板の写真をOCRで読んで テキストとして書いておく

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 毛無山(大山隠岐国立公園):案内A
 概要
 毛無山一帯の森林は、自然度の高さ及びその規模において岡山県でも一級のものです。
 平殴14年3月には、この地域一帯が大山隠岐国立公園に編入され、中でも毛無山の南斜面は自然環境を厳正に保全しなければならない「特別保護地区」に指定されました。
 また、毛無山は標高1,218mで、頂上からは360度の展望が開け、北は大山や日本海、南は吉備高原の山並みをのぞむことができます。
 自然
 毛無山の森林の特徴は、県下でも最大規模を誇るブナ林です。この森に生育・生息する動植物の多<が、岡山県版レッドデータブックの選定種になっています。健全で極めて豊かな動植物層が認められ、ブナを主体とした広葉樹と天然スギが混交する独特の自然環境を呈しています。
 日本のブナ林は日本海型と大平洋型の2つに大き<分けられますが、この地域のブナ林はチシマザサやヒメモチが生育する日本海型の特徴とクロモジやチマキザサが生育する太平洋型の両方の特徴を併せ持っています。
 主な動植物(※は「岡山県版レッドデータブック」選定種)
 植物
・カタクリの花
 4月下旬−5月上旬にかけて白馬山への縦走路沿いに見られる。
 動物:両生類
・ハコネサンショウウオ(幼生)※
 日本にすんでいるサンショウウオで、ただ1種肺を持たないサンショウウォ目の仲間。尾の長さが体長の半分以上あるのが特徴。
 タゴガエル※
 伏流水の湧き出る場所などに産卵する。ふ化したォタマジャクシは、餌を食べないで蓄えられた卵黄の栄養のみで成長し、変態します。
 鳥類
・アカショウビン※
 くちぱしが大きく鮮やかな赤色をしています。
・アカゲラ
 「ケツ」と一声づつ区切って鳴きます。
 昆虫類
・フジミドリシジミ※
 幼虫はプナの葉のみを良べるブナ林固有の蝶です。
・ウスイロヒョウモンモドキ※
 幼虫は、カノコソウやオミナエシを食べ成長します。生息地は限られ、絶滅の危惧に瀕しています。
 
 斜面上部に生育するブナは樹齢130年で、大きいものは幹周り3m、樹高30mになります。
 
 毛無山のブナ林は、「水源の森百選」(平成7年7月林野庁)、毛無山のブナとカタクリの花は「かおり風景森百選」(平成13年10月環境省)に選ぱれています
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 毛無山の自然を大切に 岡山県:案内B
 毛無山は県下でも最大規模のプナ林を中心とする珍しい林相、植生がみられ、また貴重な動物の生息地ですので1994年3月に岡山県有地として保護することにしました。この優れた自然をいつまでも大切に伝えていくため動植物の採取はすべて禁止されています。
 また火災の防止はもとより、ゴミは持ち帰ってくださいますようご協力お願いします。(問合せ先 岡山県 新庄村)
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 毛無山:案内C
 毛無山(1218m)は、1300年昔、修験者の役行者小角によって開かれたとされている。
 霊峰の戴には役行者神変大菩薩を祭り、後山と並ぶ修験道の行場として女人禁制の山岳信仰の聖地であったが、戦後より自由に参拝している。
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 毛無山(ケナシガセン):案内D
 標高1218mで、中国山地の主峰の一つである。
 登山道に沿って約150種の植物が見られ、頂上付近には、アカモノ、ダイセンヤナギ、イワカガミなど高山性植物があり9合目までは、ブナの原生林で天然スギも多い。     
 頂上からは、大山や日本海が望め中国連山や兵庫県から四国にかけての雄大な眺望は、中国地方屈指の景観である。    心
 山頂まで約1時間、毛無山から朝鍋鷲ケ山にかけて、縦走できる、(約5時間) 新庄村
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アプローチ
 このところ天気が安定しない 降水確率が10%になったので出かける事とした 早朝とは言え27℃を示しているのを確認して出発する 寒暖の差が大きい 吉備路429を走り180を横断して県道271を経由 足守の手前で再度429に合流 足守 加茂川と抜けて行く 加茂川道の駅では23℃を確認し小森温泉 旭川ダムと抜けて行く 山際が薄っすらと明るくなってきた 旭町から県道30へと左折し、旭川に沿って落合へ 落合入口の温度26℃を見て313に乗る 落合インターチェンジを左に見て直進 久世へ 旭川(久世大橋)を渡って181と合流し勝山へ 旭川(勝山大橋)を渡ったすぐの三叉路で313と別れ 181を直進 新庄川に沿って美甘 新庄と走って行く 勝山25℃ 美甘23℃ 新庄23℃を確認 道の駅を過ぎて 毛無山登山口の案内に従い県道58へ右折 毛無山登山口の標識を左折 雄滝への道路は通行止め解除されておりそのまま走り毛無山登山口に 駐車場にはすでに1台駐車 登山口の車載温度22℃