金ヶ谷山〜朝鍋鷲ヶ山 縦走



金ヶ谷山 1164m   朝鍋鷲ヶ山 1078m  難易度 ☆☆
登り97分 縦走39分 下り38分 道路35分   岡山県
倉敷からの距離   112Km        登頂日 2019/11/05   ガイドブック  写真 山の音 動画

駐車場6:48−7:09分岐_1.8Km−7:21標識_1Km−7:34登山口入口−7:52階段−8:08縦走路合流−8:18階段−8:25金ヶ谷山8:33−標識−9:05電波塔−9:12朝鍋鷲ヶ山9:15−9:18電波塔−9:53朝鍋鷲ヶ山登山口−10:13新道_野土路トンネル−五段滝−10:28駐車場

登山
 今日は金ヶ谷山(かねがたにさん1164m)から朝鍋鷲ヶ山(あさなべわしがせん1078m)を縦走するコースを訪ねる

 登山支度をして出発する 県道沿いにタカサゴユリが一輪咲いている 半信半疑でカメラに収める 今時咲くとは?不思議な思い すぐに金ヶ谷入口と書いた標識がある 標識が設置されている道路の反対側が林道となっており 道路を横断し林道へ向かう 林道入口には標高630メートルと書いた標柱があり その脇にどの山でも見る クマ注意の標識がある リュックには熊避けの鈴をセットしている 林道は入口部が舗装されているがすぐ砂利道となる
 
 金ケ谷山はしばらく訪ねていない 金ケ谷山周辺のブナ林が思い出されどのルートから訪ねようかとネットで調べたりした ここを訪ねたのは10年前(2009/12/01)となる 社有林につき無断立入り禁止と表示がありチェーンを跨いで気兼ねしながら登山した 登山道として利用可能なのか気になったが、ネットにはこのルートを2017年に訪ねている記録があった事もあり 久々に訪ねてみる事とした

 渓流に沿って砂利道を行く タカサゴユリ*(*は実を意味する) シシウド* シロヨメナ ノコンギク オタカラコウ*が顔を見せてくれる 道路脇にタカサゴユリが咲いていたのには驚いたがシロヨメナやノコンギクが咲いているのに出会えるのも嬉しい 植生が随分と豊だ そうこうしている内に チェーンがあったと思われる場所に出る チェーンは無く 立入禁止の標識は1/3程朽ちている 社有林につき無断立入禁止と書いた標識もあるにはあったが汚れており その前には草が生えており 気付かない可能性もある
 
 そうそう ルートで雄の鹿に出合った どの辺りか記憶が定かではないが カーブを曲がった前方に大きな動物がいるのがわかりドキッとしたが 鹿とわかり写真を撮ろうとしたが、撮る前に鹿がこちらの気配に気づきに藪の中に消えていった 鈴を鳴らして歩いているのに音には気付かなかったのだろうか?
 
 ルートには要所要所に登山道の案内標識があり 登山道として利用するのは支障無いようだ 金ヶ谷1.8Km 1.4Km 1Kmと標識がある その間 ヒカゲミツバ シロヨメナに出合う 1Kmの標識を見て少し行くと ルートは大きく左にカーブして視界が開けてくる 朝の光が射し込み明るくなる 紅葉した木々のお出迎えだ 左手には紅葉した山肌が見える 振り返るようにして山肌を追う 木々の間からではあるが常緑樹林帯の先に紅葉した山肌が山頂へと続いているのを見る事が出来る そして金ケ谷山登山道入口に出る
 
 入口には大きな説明板が設置されている 「緑資源機構ロゴマーク」が描かれ 緑豊かな未来のために−水源林を造成する緑資源機構− とあり造成林を示すイラストと説明がある ここに書いておこう
 
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 この森林は、鳥取県と接する岡山県真庭郡新庄村の北部、毛無山山系・金ケ谷山の南斜面中腹に位置し、旭川水系・新庄川の源流域にあります。
 この契約地では、天然生のブナ・ミズナラ・ケヤキ等多くの広葉樹を保残し、水源かん養機能等の公益的機能をより一層高めるため、スギ・ヒノキの針葉樹を植栽し、天然性の広葉樹と一体とした針広混交林を目指して森林を造成しています。
 この森林で育まれた水は、下流域住民の飲用水は生活水として利用されるほか、農業用水等にも幅広く利用されています。
 造林所有者 国六株式会社 造林負担者 独立行政法人 緑資源機構 中国四国整備局
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  地方創生カレッジで “日本の解決策”里山資本主義  という講座を聞いた(ネットで無料で聞ける) 森林資源の豊富な日本の取り組む方向として林業の育成が肝要と述べている 

 登山道入口は丸太の階段 階段の脇に 毛無山方面 紅葉登山順路 と書いた標識がある 紅葉が期待される 階段を登るとすぐに土の道になる 朝陽が射し込み 右手樹間にも左手樹間にも紅葉した山肌が伺える 私が登っているルートは針葉樹林帯で鮮やかさはないが回りが鮮やかなのはいい感じだ 足元にツルアリドウシ*が幾つも赤い実をつけていた アップダウンを繰り返しながら登って行く 登山口から15分程登った地点で針葉樹林帯から抜け広葉樹林帯のルートとなる
 
 紅葉した木々の中のルートとなる 黄色が主だが赤く紅葉した木々も見られる 立ち止まっては上を見上げる 紅葉した葉が青空を背景として実に美しい ブナ樹林が多くブナの紅葉も見事だ 足元にはイワカガミと思われる葉が沢山見られる 春には花を楽しめそうだ 
 
 広葉樹林帯から5分程登ると丸太の階段があり更に10分程登ると右手方向の眺望が得られるようになる この辺りが金ケ谷山登山ルートで一番眺望が得られるところのようだ 太陽を正面にみて逆光で眩しいが山並みの先に雲海が広がる これもなかなかいい ここまで登ると尾根分岐は近い 1,2分登ったところに標識がある
 
 分岐を右に折れ 縦走ルートを登って行く ブナ樹林の中 まだ色が残っている落ち葉を踏みしめながら登って行く ブナの樹も美しい 尾根分岐から10分程登ったところに丸太の階段があり そこを過ぎると7分で金ケ谷山山頂に出る

 金ヶ谷山山頂には山頂標識と並んで二等三角点がある 眺望は得られない 標識のところで記念写真をとり朝鍋鷲ケ山へ向かう
 
 金ヶ谷山の標高は1164mで、朝鍋鷲ヶ山は1078mと100m程の下り ブナの樹林帯を降りて行く 金ケ谷山山頂を過ぎると左手樹間に大山が見えるようになる ルートの角度により前方に見えるところもある 丸太の階段があり結構長い 朝鍋鷲ケ山から登る時はつらそうだ やがて電波塔が見えてきてルート標識がある そこから三平山が見えてくる 今度は緩やかな登りとなり電波塔に出る
 
 電波塔への取り付けルートに少し入ると展望が得られるスポットがある 三平山が見え その先に大山・烏ケ山がくっきり見える その先に繋がる蒜山三座等は樹木に遮られて見えない 朝鍋鷲ケ山からの展望に期待しよう

 すぐにルートに戻り 朝鍋鷲ヶ山山頂を目指す 展望台が見えてきて山頂標識のある所に出る リュックを置いて展望台に登る 鉄骨で組んでありかなりの高さがある ここからは、360度のパノラマが展開する パチパチとカメラに収める 大山 烏ヶ山 象山 擬宝珠山 皆ケ山 蒜山三座と続く 蒜山三座の先は山座同定が困難だが幾重にも連なる山並みを見通す事が出来る 縦走してきた金ヶ谷山や毛無山も伺える 景観をカメラに収め山頂を後にする

 下山はルートを少し戻り 林道を降りて行く すぐに電波塔に出る ここからは金ヶ谷山と縦走路の尾根を見渡す事が出来る 砂利道の広幅なルート すぐに広葉樹林帯に突入し紅葉を楽しむ事が出来た 正面から陽射しが得られ透過光の紅葉を楽しめる ここでも何枚も写真を撮る そして15分程歩いたところで針葉樹林帯となる そこから更に20分程行くと旧県道58号に出る 出口にはチェーンがあり 立入り禁止の表示があった チェーンは簡単に跨げる高さにしてあり自動車の進入を止める為のものと思われる
 
 また旧県道58道路脇に「国体山岳競技の練習で入山される方へ」と書いた大きな注意書きがありその中に 入山する場合は、事前に下記事務局へご連絡ください (お問い合わせ)晴れの国おかやま国体 山岳競技湯原蒜山新庄実行委員会事務局 との記載がある
 
 それから旧県道58の鳥取側には「この先路肩崩落の為通行禁止」と書いた表示があった 2006/11/13にここを歩いた事を思い出す
 
 自動車道を降りて行く 小走りにしてピッチを上げる ウバユリ* オタカラコウ*を見つける シーズンには色々な花に出合えそうだ
 
 旭川源流の碑 野戸呂川 と書いた丸太の碑が設置されていた 第2回全国源流サミット開催地 平成23年10月22日新庄村 と記載されている このような報告書がネットに掲載されていた  里山を大切にする動きが県内に見られる事は嬉しい事だ

 源流サミットの碑から数分で県道58 野戸呂トンネル入り口に出る 旧道脇には集材されたヒノキが積まれており 林業が行われている様子を伺う事が出来た 

 あとは県道をトンネルとは反対側に降りて行く すぐに橋がある 橋脚には ごだんだきばし 平成13年6月竣工 と記載されていた 五段の滝と書いた表示があったが 県道からは滝は見えなかった 紅葉している木々も見られなかったのでそのまま寄らずに道路をくだり駐車場に着く 駐車場の周りにムラサキツメクサ セイヨウタンポポが咲いていた 車載温度は14℃だった

 
アプローチ
 長期予報では降水確率が高かったが、前日になり引き続き高気圧に覆われるとの予報 なんとか月末の作業(ホームページ編集)を終え 晴れやかな気持ちで山に向かう 倉敷の空も真っ青 暖かな陽射しを浴びながら429を走る 吉備路 足守 加茂川と走って行く 加茂川の道の駅辺りから濃い霧に覆われる 幸い前を小型トラックが走っていたのでその後につく 小森温泉まで来ると視界がきくようになる そして旭川ダムに出る 旭川ダムは大分水位を下げていた 旭町で県道30へ左折し落合に向かう 落合入口の温度表示は5℃ 結構冷えている 313に乗る 周辺の山並みは全く見えない 313を久世に向かう 旭川にかかる手前の三叉路で信号待ちをしていると 見る見る青空が広がり三坂山と思える山並みが顔を出す 霧が晴れる瞬間はいつもその変化に驚かされる

 久世で181に乗り 青空の下 左手に旭川の景観を楽しみながら車を走らす 勝山を抜け 313と別れ181をそのまま直進する 勝山の温度表示は10℃と一気に上昇する 太陽の陽射しの有無でかなり違う 181に入り県道84(大佐方面)との分岐を過ぎると車は少なくなり のんびりと車窓の景観を楽しみながら車を走らす 信号は少なく 走りやすい 美甘 新庄と走り 新庄の道の駅を過ぎてすぐ県道58へ右折する 県道58を走る 途中毛無山登山道への分岐があるがそのまま直進する 野土呂に入るとまもなく右手に山の駅あじわいの宿の案内表示が見えてくる そこの駐車場に駐車させて戴く 広い駐車場であるがどなたも駐車していなかった