那岐山



標高 1255m    難易度 ☆☆     登り115分(Cコース) 下り85分(Bコース)  岡山県
倉敷からの距離   101Km        登頂日 2020/11/11  ガイドブック  F写真 動画

第三駐車場=林道6:48−6:53登山口−6:55BCコース分岐−7:10林道−7:20水場−7:52大神岩8:02−8:12_1.1km点−8:24八合目−8:30_600m点−8:42三角点8:43−8:49神仏ポイント8:53−8:58山頂9:08−9:19_500m点−9:20分岐−9:31八合目−9:55黒滝分岐−10:00五合目−10:20名木ノ城跡−10:25橋−10:30登山口−10:33第三駐車場

登山
 今日は那岐山(なぎせん1255m)を訪ねる

 登山支度をして出発する 駐車場の脇に那岐山麓周遊マップ*1)が設置されている 周遊マップには城跡めぐりのルートに距離と所要時間の表示があるが山頂登山にはコースのみの表示となっている 周辺の木々は色づいているがまだ陽射しが得られずあざやかさは感じられない 名勝 蛇淵の滝と記した石柱があり 赤い鳥居もある 鳥居を潜って降りて行けば渓流を見る事が出来る そちらには寄らず林道を登山口へ向かう
  
 駐車場までは舗装されているが、そこを過ぎると未舗装となる シーズンには道路脇に花が顔を見せてくれるのだが もう店じまいのようで見つける事が出来ない 5分程登ると登山口に出る 幾つもの案内 表示が出ている 
 
 滝神社から下山できません*2) 氷ノ山後山那岐山国定公園(那岐山)*3) 那岐山・滝山・広戸仙登山道案内図*4) クマ注意*5) 那岐山登山を楽しんでいただくために*6)

 そして登山口から登山道に入る すぐに分岐があり左に折れ山頂を目指す ルート脇に 熊出没注意(背景が赤字で目立つ)*7) が設置されており 数歩進むと 熊注意*8)と書いたA2サイズ程の紙をラミネートしたものが木に取り付けている これにはクマに出合ってしまった時の注意が書いてあるので 参考になる
 
 ルート脇の木々は色づき落ち葉が敷き詰められている すぐにB,Cコースの分岐に出る 今日はCコースを登りBコースを降りる予定 分岐を直進する 石がごろごろしているルートを足元に留意しながら登って行く 常緑樹に混ざって落葉樹があり秋色を伺う事が出来る 分岐から15分程登ると林道に出る そこにも幾つか案内板が設置されている

 那岐山麓周遊マップ*9) 那岐山国有林*10) ようこそ那岐山国有林へ*11)
 
 今日まで何十回とここを訪ねているが案内板を読むのは初めてだ 読むと言ってもその場ではなく 撮った写真から文字起こしをした そう言えばここを少し登ったところにベンチがあり「森の働き」とか「緑と人とのかかわり」などを説明したものが設置されていたが 今は撤去され、ベンチだけが残っている
 
 林道を横断し樹林帯のルートに入って行く 木漏れ陽が射し込んできた これは嬉しい 樹林の中のルートは数分で抜ける 抜ける位置に「森の働き」などの説明板が数枚設置されていたところだ ここを抜けると山頂を伺う事が出来るのだがガスがかかっているようで見えなかった 先ほどの陽射しはどうしたのか隠れてしまった ルート左手に水場がある コップなどもあり飲める準備がされている 喉の渇きは無い そのままルートを登って行く
 
 左にカーブし左手を谷にしたルート 視界が広がり手前の山肌越しに雲海を伺う事が出来る ルートはまた樹林の中に入り そして抜ける 落葉樹林の中のルートとなったところで急に明るくなり 木々の色が鮮やかになる 紅葉のトンネルだ これはいい ルートの落ち葉まで活き活きとしてくる 樹間から雲海もチラチラ伺える 大神岩に出た時の楽しみにしよう 落葉樹林帯の中をジグザグに登って行く 前方に案内板が見えてきて そして大神岩のところに出る
 
 案内板は 那岐山の植生*12) を紹介している 大神岩標高1000mと書いた標柱があり その先に岩がある 岩の隙間を越えて行くと展望が得られる 雲海を伺う事が出来るが上空にも雲があり その動きで陽射しは遮られているようだ 残念ながら青空は伺えなかった
 
 大神岩の近くに神仏ポイント1と書いた案内がある 大分前から設置されていたのは知っていた どこだかわからないままだった 案内を良く見ると 岩を回り込むように記している 反対側辺りまで行ってみたがわからない 思い切って少し下るようにして回り込んでみたら 不動明王 と岩に彫ってあるのを見つける事が出来た その岩の奥の方にオレンジ色の円が書かれているのに気付き そこに 大日如来 と書いてあるのかと思いズームで撮ってみたが記載は確認出来なかった 
 
 ここでヒサカキ*(*は実を意味する) ミヤマガマズミ*を見つける ミヤマガマズミには丁度陽が射し鮮やかな赤い色を楽しむ事が出来た
 
 大神岩を後にルートを登る 木々は葉を落としているものが増えてくる 陽射しも出たり翳ったり 翳っている時間の方が長い 山頂まで1.1kmの標識の所に出ると 樹間に三角点ピークが見えてくる 山頂ピークはその右手方向でここからは見えない 少し下り登り返すと八合目の標識 そして山頂0.6km地点に出る
 
 ここは以前は500m地点の標識があったが それは撤去され新しいものに変わっている ここにも神仏ポイント2の案内がある ここはわかり易く 須佐之男命 を見つける事が出来た
 
 0.6km地点を過ぎ 少し登ると笹原のルートに出る ここからは景観も良く 花にも出合える楽しみなルート とは言え花はアセビの花芽だけでリンドウを期待していたが見つけられなかった 振り返ると雲海 左手方向には滝山に繋がる縦走路 右手方向には山頂ピークと登るに従い、見えてくる 雲海の中に明るい所が見える 肉眼では何だかわからなかったがズームで撮った写真を見ると瀬戸内海の海面が反射していたものだった 構築物も認められ、相生か赤穂附近と思われる
 
 ルートを登って行くと前方に標柱が見えてきて 尾根に出る ここの標柱は傾いて風情があったが、これも新しいものと入れ替わっている 崩壊していた休憩小屋がどうなっているか気になっていた 近づき確認するとトイレ部分は利用可能になっていたが その他の部分は撤去されていた 貼紙があったので近づいて見ると 新型コロナウイルスに対する注意書き 鳥取県とあった この小屋の管理は鳥取県のようだ 尾根が県境で鳥取県側に設置されている となると 避難小屋は岡山県の管理になるのか
 
 トイレを確認し三角点ピークに行く そして三角点ピークからの景観をカメラに収め山頂ピークへ向かう ルートは少し下り登り返す感じ コルの辺りに神仏ポイント3の案内があり 案内を参考にポイントを探す 新しくルートが出来ておりそれに従って少し降りてゆくと左手の岩に 天照大御神と何やら文字らしきものが彫られているものがあったがはっきりとはわからなかった
 
 奈義町産業振興課発行の那岐山麓トレッキングマップによると下記の説明があった
 神仏ポイント:那岐山には山岳宗教とのかかわりで、修験道の行者たちが刻したとされる文字岩が残っています。
 
 ルートに戻り山頂へ 山頂はどなたもおられなかった 360度の展望が得られるものの、雲に覆われ青空は伺えなかった 大山方向も蒜山三座は伺えるが大山附近はガスがかかっていた 雲海を背に記念写真を撮り下山する
 
 下山はBコースを下りる 尾根歩きは気持ちが良い 平坦なアップダウン 少し柔らかいところもあるが楽しめる Bコースへの案内標識がありそれに従って降りて行く 陽射しが得られないか期待していたが、時折射してきたもののこれと言う景観は得られず 下山する 途中2人グループとすれ違う 駐車場には空きスペースが1つ見られたがすぐに車がやってきた 更に1台やってきたので、私の車を移動し空けてあげる 車載温度は10℃だった
 
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*1)那岐山麓周遊マップ
 距離と時間
 9名木ノ城跡まで    1.1km(40分)
 4八巻城跡まで    1.7km(30分)
 1山の駅まで(八巻城跡経由) 4.3km(110分)
 3吊り橋まで(町道経由)  0.6Km(15分)
 
 
*2)滝神社から下山できません
 滝神社までは行くことができますが、その先は自衛隊演習場につき下山できません。
 注意!! 奈義町
 ハチ注意 熊出没注意
 

*3)氷ノ山後山那岐山国定公園(那岐山)
 那岐山は、標高1,255m(県下第4位)を誇る中国山地の雄峰で、西へ滝山(標高1,197m)、広戸仙(標高1,115m)と那岐連峰が続いており、昭和44年4月10日に氷ノ山、後山とともに国定公園に指定されています。
 山麓には、蛇淵の滝など多くの滝や城跡があり、山頂からは360度の大パノラマ展望が楽しめ、東に岡山県最高峰の後山(標高1,344m)、西に大山、南には瀬戸内海が望めます。植生も豊かで、初夏にはドウダンツツジ、秋には紅葉など、四季折々の姿が楽しめます。(環境省・岡山県)
 

*4)那岐山・滝山・広戸仙登山道案内図
 
 
*5)クマ注意
 であわないために 大きな音で知らせよう 山やキャンプ地などのゴミは放置せず、必ず持って帰りましょう
 もし、であってしまったら 背中を見せないように、ゆっくりと後退りして下さい 
 子グマを見かけたら そばに親グマがいるぞ 子グマに近づくと大変危険 静かにその場を離れましょう
 クマを目撃したら、下記へ連絡して下さい(岡山県美作県民局)
 
 
*6)那岐山登山を楽しんでいただくために
 登山の準備は万全ですか?
 ・登山道は道が狭く、滑りやすい箇所等あるため、登山靴装備のうえ、十分注意してください。
 ・ルート及び気象情報等を確認し、無理のない計画で登山を楽しんでください。
 ・山の天気は急変(強風、雨、雪等)することがあるので今一度装備品の確認をしてください。
 登山には危険が伴います!
 ・クマの生息地域です。鈴などの音の出るものを持ちましょう。
 ・無理をせず、日没時間までには下山しましょう。
 ・那岐山頂上付近に避難小屋があります。
 ・携帯電話が通じない箇所があります。
 自然を大切にしましょう
 ・ゴミは全て持ち帰りましょう。
 ・自然の動植物を採取してはいけません。
 
 
*7)熊出没注意(背景が赤字で目立つ)
 氷ノ山後山那岐山国定公園の山岳は、ツキノワグマの生息地域です。入山の際はクマの出没情報を収集し、安全な行動を心がけてください。
 ●入山の際は個人行動を避けラジオ、鈴、笛などを携行して、食料の残りはすべて持ち帰る。
 ●クマの足跡、糞、クマ棚を見つけた時は、直ちに立ち去る。
 クマに遭遇したときは、
 ●落ち着いて静かにその場を立ち去る。
 ●気ずかれても騒がずクマの反対方向に避難する。
 クマの形跡を目撃したら
  美作県民局勝英地域森林課 0868-73-4058
  奈義町役場 0868-36-4114
 

*8)熊注意
 最近この近くに熊が出没しています。
 被害にあわないために以下のことに注意しましょう。
 熊に出合わないために
  1.登山をする時は、音の出る物を携行しましょう。
  2.2人以上で話をしながら登りましょう。
 熊に出合ってしまったら
  * 相手が野生動物である以上、絶対に安全を確保できる方法はありませんが、一般論として言われている内容を示します。
  1.熊がこちらに気づいていない場合
   →気づかれないようにその場を立ち去る。
  2.熊がこちらに気づいている場合
   →ゆっくりと後退しその場を立ち去る。
  大声を出したり、走ったりするのは、かえって熊を興奮させます。落ち着いて状況をよく判断してから、刺激しないように、その場からゆっくり立ち去りましょう。
  子熊の近くには母熊がいます。可愛いからといって近づくのは、絶対にやめましょう。
奈義町産業振興課 Tel0868-36-4114
美作県民局勝英地域森林課 Tel0868-73-4058
 

*9)那岐山麓周遊マップ
 距離と時間
 9.名木の城跡 0.5km(15分)
 他は省略
 

*10)那岐山国有林
1.国有林のおいたち
  那岐山国有林は、岡山、鳥取の県境に位置し、地形は全般に急であり、山の高さは海抜500m−1240mの範囲にあります。この国有林は、版籍奉還により旧藩領が、明治5年に国有林となったものです。
2.気候・自然
  この地方の気象条件は水量約2000mm、最深積雪は、約2.0m、積雪期間は11月中旬−4月上旬で年間平均気温は、約12℃となっています。森林植物帯上、水平的には、暖帯北部、垂直的には暖帯から温帯下部に属しています。基岩は花崗岩、流紋岩から成り、土壌は黒色森林土壌でスギ、ヒノキの適地が多く生育状況は、おおむね良好です。また多くの野生鳥獣も生息しています。なお夏から秋に来る台風の影響で那岐山麓に吹き荒れる「広戸風」は全国的にも知られています。
3.やくわり
  総面積431haを全て水源かん養保安林としているほか、311haが氷ノ山、後山、那岐山国定公園に、73haがレクリエーションの森(那岐山風景林)に指定されており、各種の公益的機能発揮のための森林の維持造成に努めています。
近畿中国森林管理局 岡山森林管理署
 

*11)ようこそ那岐山国有林へ
 現在地は、那岐山国有林内でレクリエーションの森、那岐山風景林として大切に管理しています。林内登山道沿いに「森の働き」などについても、わかり易く説明していますので「緑と人とのかかわり」についても理解を深め、ゆっくり自然と親しみながら頂上をめざしてください。
近畿中国森林管理局 岡山森林管理署
 

*12)那岐山の植生
 ここは、大神岩(海抜1,000m)です。眼下に広がっているのが津山盆地の東端に位置する奈義町です。続いて勝北町・勝央町・津山市・吉備高原の山並み、小豆島が見えます。
 このあたりからブナが生える気候帯になります。となりの滝山ではブナ林が広がっています。
 山頂への登山道では、足もとにショウジョウバカマ・ニシキゴロモ・アカモノ・マイヅルソウ・イワキンバイなどが、その上に目をやるとサラサドウダン・ホツツジ・ノリウツギ・ニシキウツギ・ヤマツツジなどが、高木としてはウリハダカエデ・コミネカエデ・ミズナラ・ウラジロノキなど多くの植物たちに出合うことができます。
 ショウジョウバカマ 花期は、4月 ニシキゴロモ 花期は、5月から6月 アカモノ 花期は、5月から6月 サラサドウダン  花期は、6月 ホツツジ  花期は、6月から7月 ノリウツギ 花期は、7月から8月
 動植物を傷つけないよう、この自然を永く子孫に伝えましょう


アプローチ
 今日もまだ暗いうちに倉敷を出発 車載温度7℃ 吉備路429を行き 国道180を横断 県道271を経由して足守の手前で再度429に乗る 足守 吉備中央町 加茂川と走る 加茂川の道の駅を抜ける時に車載温度チェック4℃ 小森温泉 旭川ダムと走り旭町を抜ける 今日もガスは見られない 片側交互通行の信号で待たされ 休み乢トンネルを抜ける まだ暗く山並みを確認出来ない 津山市街地入口で53に合流 津山市街地を抜ける この辺りから明るくなり周辺の様子を伺う事が出来る 津山のインターチェンジを過ぎ日本原に近づく辺りで上空がガスに覆われ那岐山に繋がる山並みを伺う事が出来ない事がわかる 那岐山登山口の案内に従い左折 登山口に近い第三駐車場まで林道を登り駐車 どなたも駐車していない 車載温度5℃