三倉岳〜瓦小屋山縦走

三倉岳 702m 瓦小屋山 664m  難易度 ☆☆     広島県

登り1時間21分 縦走46分 下山47分 自動車道20分 合計3時間15分
倉敷からの距離    199Km        登頂日 2000/10/15    ガイドブック 


駐車場7:25−7:29登山口−7:40Aコース分岐−7:45四合目−7:46五合目(胴乱岩)−7:50展望-7:51六合目−7:59七合目−8:05八合目−8:09鞍部A−8:12朝日岳8:14−8:17鞍部A−8:26中の岳8:29−8:32鞍部B−8:43夕陽岳9:07−9:11九合目小屋−9:16三倉岳山頂9:24−9:36灯篭岩9:39−9:54ロープ−9:57ピーク−10:02瓦小屋山山頂10:08−10:17分岐−10:19_630mピーク10:27−10:28分岐−10:50合流−10:55粟谷−11:15駐車場

登山 
 三倉岳(みくらだけ702m)は「アルペンガイド中国・四国の山」を初めとして多くのガイドブックに紹介されている ABCの三コースありどのコースを選ぶか検討した結果「ひろしま百山」に記載の三倉岳〜瓦小屋山(かわらごややま664m)縦走コースを選ぶ 二つ星の山としておこう
 駐車場から登山口であるキャンプ場に向かう 道路の樹木の間から三本槍の岩峰がそそり立っているのが見える 車道には何台もの車が駐車している 帰りを考え三倉平駐車場に駐車して良かった キャンプに来ている人達の車だろう

 炊事場を過ぎた地点に登山口の標識がある 鞍部まで1.3Km 標識のすぐ近くにクマ注意の張り紙 市街地に近いのでクマの心配はないと思っていたが早速鈴を取り出す

 広いキャンプ場で野営地の番号案内もある Bコース登山道の案内に従い登ってゆく 最初はゆるやかな登り 柔らかな朝の木漏れ日を楽しみながら登ってゆく Aコースへの分岐を過ぎ 四合目辺りから勾配がきつくなってくる 石の階段が続く このルートをどのようにして整備したかわからないがなかなか大変な作業であったろう

 胴乱岩の説明があり,五合目を過ぎてゆく 六合目を過ぎるとルートの右や左に岩峰が見えてくる 大きな岩がそそり立っており 雄大である 「アルペンガイド中国・四国の山」によると下ノ岳グレイータワーと呼ばれるようだ 写真を撮るが全体を視野に収める事が出来ず迫力ある表現が出来ない

 岩山で花は見られないかと思っていたがスイカズラのような形をしたピンク系の花を見つけた 三倉岳山頂付近から瓦小屋山の尾根でもよく見かけた

 七合目にも右手に大きな岩 ロッククライミングに適した岩場があるのであろう岩と印がありいくつもの名前が書いてあった 八合目付近では岩場を目にする事が出来る まだ早いのであろう 誰も登っていなかった この岩場は青白ハングと呼ばれているようだ

 鞍部に出る 朝日岳0.03Km 中岳0.09Kmと標識がある ガイドブックには朝日岳は眺望はあまり良くないと記載があるが登ってみる 確かに中岳や夕陽岳と比較すると見劣りがするが 最初に見る見晴らしとしては感嘆させるものがある 中岳を見上げる位置になる その先にも岩峰が連なりなかなかの景観である

 中岳を見上げるとすでに岩の上に人がいる オーイと声をあげ手を振ったら会釈で返してきたので聞こえる距離である

 鞍部に戻り 中岳方面に進む いよいよ鎖場だ 岩場にハーケン?が打ってあり足場とするようだ 足をかけるにも高さが結構あり容易ではない 鎖で身体を持ち上げ膝をハーケン?に掛けそして足を掛ける 最初の一歩が大変であったが その後は適度なスパンで難渋する事なく登ってゆく 最初の一歩はきっとテクニックがあるのだろうがわからない 壁の斜度も高さもそう難しいものでなく恐怖心もなく登る事が出来た

 最後の難所が中岳頂上への登り 鎖が二本 頂上の岩から垂れ下がっている どちらに取り付いても行き先は同じようだ 先程声をかけた方が右手の鎖から身も軽く降りてくる 入れ替わるようにして鎖に取り付き登ってゆく 下りは恐いなと思いながらなんとか登る もう一本の鎖はもっとテクニックが無いと登れそうも無い

 登ってゆくと鎖の先は無い 絶壁である 絶壁の岩に鎖のアンカーを取り付け 鎖を垂らしている わりと広い岩ではあるが掴まるものが無く立つのがやっと 大分下の方に朝日岳と思われるピークをなんとか確かめる 先程の方がいたと思われる岩の先の方にはとても恐くてゆけない ゆっくり景観を楽しむ気分になれず 一,二枚写真を素早く撮って降りる 登った鎖場をこわごわ降り鞍部に戻ってやっと落ち着きを取り戻す

 鞍部からまた鎖場にとりつく 中岳の岩壁を左手に見ながら高度を稼ぐ 夕陽岳に着く 三本槍の最高峰だ 三倉岳の山頂ではないが 三倉岳と書いた記念の石碑があり 多くの人がここを目指して登って来るようだ ここは中岳と違い 安心して眺望を楽しむ事が出来る 三脚をセットしてセルフタイマーで証拠写真を撮る 着替えをしたり果物などを食べながら景観を楽しむ ピークにある石碑の背の方角にひさしのように岩場が広がっている そちらに行けそうだがひさしの端は絶壁であり気持ちが悪いので見るだけに留めた

 20万分の一の地図を出し、羅漢山 吉和冠山を確認する 羅漢山はなだらかな山で山頂に電波塔かドームのような構築物が見える 吉和冠山は山の特徴があり分かり易い これから登ろうと思っている大峯山はどうやらあの山らしい

 夕陽岳から降りると九合目小屋に出、Aコースからの登りと合流する 石段のルートが続いている 三倉岳の案内に従い山頂へ これまでと違って特徴の無い山頂 眺望も得られない ただ三角点がある 

 登山コースにABCの三コースがあり 三倉岳の三本槍である上の岳(朝日岳),中の岳,下の岳(夕陽岳)を訪ねようとすると Bコースを登るかくだるかになる このルートに鎖場がある さほど難しい鎖場ではないが登りに選ぶ方が安心だし 景観も次第に高度を稼ぎながら楽しむ事が出来るので Bコースを登りに選ぶ事をすすめる 「中四国・兵庫の山百選」ではAコースを登り三角点と夕陽岳を登りAコースを下山するルートを紹介している これも一案かも知れないが折角の三本槍は訪ねておきたい

 さて、山頂から瓦小屋山の案内に従い尾根道を行く なだらかなルートであり尾根歩きを楽しむ やがて灯篭岩に出る ここから先ほど登った三本槍の眺望が良い 灯篭岩をくだったところに分岐がある 標識は無いが 粟谷に下りるCコースのようだ 分岐を見送り一つピークを越えると瓦小屋山山頂に出る 途中ロープがあり急勾配の場所があるがほんの一息である 山頂付近は奇岩があり結構面白い

 奇岩を楽しみながら630mピークに向かう 途中ウルシが赤く紅葉していた スイカズラのような形をしたピンクがかった花がここでもところどころに咲いていた 630mピークからは北西の眺望が得られ 正面に羅漢山 右手に吉和冠山を見る事が出来る

 登ってきたルートを戻り 粟谷への下山道を降りる 歩きやすいルートであり小走りに走り降りる 瓦小屋山を示す登山道合流点に出 更にくだると粟谷の自動車道に出る 三倉方面との案内があり案内に従い舗装道路を登り駐車場へ 途中Aコース登山口を確認する


アプローチ
 昨夜は大竹に宿をとった 大竹からだと186を北上する この辺りは花崗岩の山が多い 岩峰を抱いた山が散見出来る 小瀬川沿いを走り蛇喰磐を過ぎてすぐに三倉岳の標識がある 標識に従って国道を右折し道なりに進む 三倉岳の三本槍の岩峰が眼前に見えまもなく「三倉岳県立自然公園」に着く そこから更に1Km程入ると三倉平駐車場が右手にある 百台以上駐車出来る広い駐車場そこに駐車 早朝の為か一番乗り 大竹から23Km

 倉敷からは山陽自動車道大竹インターチェンジでおり186に乗れば良い 推定距離199Km