情報あれこれ(コンピュータ関係)
KNOPPIX から Link Station へのアクセス


発端

 CDから起動できる Linux である KNOPPIX を知ったのはPC関連雑誌の付録からだったのですが,その当時には必然性がなかったこともあって,数度試しに起動してみる以上のものにはなりませんでした。

 その後,(主に職場で)色々なPC関連のトラブル対処に呼び出される中で,「Windows が起動しない状態」からのデータの救出も何件かあり,必要性を再認識しました。
 が,その頃にはデータ管理の関係上,個々のPCにデータを保存するのではなく,ファイルサーバにデータを保存するようになっていたので,実質としては KNOPPIX を扱えなくても問題はなかったんですが(笑)

 しかし,自宅ではファイルサーバを常時稼働させていないこともあって, KNOPPIX の有効性は充分あります。

 というところから扱ってみたのですが・・・よく考えたら, KNOPPIX が起動したところで,データをどうやって取り出すのか?

 まさかフロッピーディスクなんてナンセンスですし(笑)
 というところから,ファイルサーバ代わり(と言うか,不定期のバックアップ先)に使っている Link Station へネットワーク経由で保存すればいいじゃないか。と思いついたので,挑戦してみることにしました。

 なお,実験した環境は以下の通りです。
PC:自作機1,自作機2,dx5150MT
KNOPPIX 5.1.1 日本語版(CD版,DVD版)
Link Station HD-160LAN


事前準備

 という程のことでもないのですが,以下の情報が必要です。
・Link Station のIPアドレス,サブネットマスク
・Link Station に設定された名前,共有しているフォルダの名称
・PCのIPアドレス,サブネットマスク
・LANのデフォルトゲートウェイ,DNSサーバ(のIPアドレス)

 最低限必要なのは,Link Station 関連の情報だけです。
 PCのIPアドレスやサブネットマスク,デフォルトゲートウェイ,DNSサーバは通常は気にする必要はありません。
 我が家みたいにルータのDHCPサーバ機能をオフにして,全て手動で固定IPアドレスを割り当てるなんてことをやってない限りは(笑)


KNOPPIX の起動〜設定

 まず,PCのBIOSでCD(やDVD)ドライブから起動できるように設定を変更する必要があります。
 起動時に[Delete]キーなどを押すと設定画面になりますから,そこで設定を変更します。詳細は各PC(あるいはマザーボード)のマニュアルで確認して下さい。
 変更後,CDドライブに KNOPPIX のCD(またはDVD)を入れて,設定保存〜再起動を行います。

 KNOPPIX が起動したら,最初にやるのがネットワークインターフェースの設定です。
 KMENU → KNOPPIX → Network/Internet → ネットワークカードの設定 で,ネットワークの設定ウィザードが起動するので,DHCPを利用するか,手動設定かを選択します。
 一般的なLAN環境ならDHCPです。
 手動設定の場合,設定するIPアドレス,サブネットマスク,ブロードキャストアドレス,デフォルトゲートウェイ,DNSを設定します。


KNOPPIX から Link Station へのアクセス

 現時点で,3通りの方法が確認できています。

方法1

1:KMENU → KNOPPIX → Utilities → Samba Network Neighborhood を起動
2:表示されるワークグループ名から対象のネットワークを選択
3:Link Station のアイコン(「設定した名称+Windowsサーバ」と表示されているので分かる……ハズ) → 「共有フォルダ(実際の名称で判断して下さい)」でアクセス可能

方法2

1:Konqueror を起動
2:表示されるメニューから「ネットワークフォルダ」 → 「ネットワークフォルダを追加」
3:種類として「Microsoft(R) Windows(R) network drive」を選択して次へ
4:必要情報を設定
 それぞれの意味は次の通り
名前(N)KNOPPIXで表示するときの名前
サーバ(R)Link Station の IPアドレス
フォルダ(F)Link Station で共有しているフォルダ名
5:[保存して接続(O)]をクリック
 これでアクセス可能

方法3

1:Konqueror を起動
2:アドレス欄に「smb://「Link Station のIPアドレス」/「共有フォルダ名」/ 」を直接入力


 どれが楽というのは言いにくいですが,「方法2」であれば,一度設定しておけば KNOPPIX を終了するまではすぐにアクセスできます。
 バックアップを取るだけなら,ウィンドウを閉じない限り「方法3」が一番早いかも知れませんが(笑)


補足  というか蛇足

・KNOPPIX 上からPCのハードディスクの各パーティションへのアクセスそのものは問題がないのですが,Windows 環境とはドライブ(と言うかパーティションと言うべきか)の管理の仕方が根本的に違うので,今現在アクセスしているのが Windwos 環境でのどのドライブなのかがとっさに分かりにくいです。
 なので,その対処に工夫が必要です。
 一番単純な方法は,各ドライブのルートに,目安となるファイル(テキストファイルが適当かな?)を置いておくこと。ですね。
 例えば,Cドライブには「 c_drive.txt 」というファイルを置いておく。という感じで。

・KNOPPIX を動作させているときにファイルの編集が必要になったりした場合,MS-Office 互換の OpenOffice やテキストエディタで大抵のことはどうにかなりますが,細かい部分で注意が必要です。
 OpenOffice の場合,標準のファイル形式が MS-Office とは違うので,保存時にファイル形式を選択しておく。
 テキストエディタの場合,文字コード(エンコード)が違うので,ファイルを開いた後に文字コードの修正が必要。Windows環境ではシフトJISが一般的。KNOPPIX は Linux なので,EUCが標準

・KNOPPIX からPCのハードディスクへは書き込みができません
 NTFS領域,FAT32領域両方ともダメでした。
 面倒と言えば面倒ですが……。
 USBメモリへは大丈夫です。


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