情報あれこれ(同人誌関係)
5.小説を書く時の手順(4)
10.印刷書式の設定
言うまでも無く,1ページの行数,1行の文字数の設定です。
後の『印刷原稿の作成方法』とも関係しますが,私の場合は基本的に最終的に本になった状態をそのまま印刷書式としています。
ので,仕上がりのサイズが決まれば,そこから1ページの行数,1行の文字数というのは自然に制限がでてきます。
後は,実際の分量と合わせて多少の調整をしたりする場合もあります。
なお,この印刷書式は,書き始める前に決まってしまう場合もあれば,書き上がってから決める場合もあります。
サークル全体で作る本の様な場合には,あらかじめ本のサイズやページ数の割り当てなどが決められるので,自然と書式も決まるのですが,いつ本になるか分からないような場合には,画面上での見やすさ優先の設定にします(1行の文字数が1画面に収まるように,つまり横方向のスクロールが発生しないような設定。この場合,用紙サイズや1ページの行数は標準設定のままのことがほとんど)。
11.校正
本文が書き上がったら,冒頭から読み返して,校正に入ります。
誤字,脱字は勿論,内容の矛盾がないか,おかしな表現はないか,といったことを読み返します。
1回読み返したくらいでは結構見落としがあるので,何度と無く繰り返すのですが,いつまでも時間を掛けられないのも事実なので,ある程度の所でケリを付けて,イラストの発注にかかります。
最近のワープロソフトには,校正を手助けしてくれるような機能がついているものもありますので,それを利用するのも一つの手段ではあります。
ただ,けっこうミス(と言うか,不具合)も多いですが……。
『……してくれて,どうもありが塔。』
某ワープロソフト付属の校正支援ツールが見落とした誤字の実例です……。
12.イラストの発注
私が今現在書いている中で,もっとも古くから書き続けているシリーズに関しては,登場人物や世界設定などについてはイラスト担当者もよく理解しているので,出来上がった原稿を渡して,後は完全にお任せ状態です。
その場合,「出来上がりのページ数の都合は?」ということは,この段階では一切考慮していません。その代わり,「ページ数調整用のイラスト」を1枚書いておいてもらいます。それを使って,最後に調整しています。
多分,あまり一般的な方法ではないだろう,と思います。
複数のメンバーで集まって本を作るような場合,ページ数の制限がありますから,その場合には当然,枚数の制限を付けることになりますが。
ただ,私の場合,「このシーンをイラストに」という注文は,あまりしないので(やるときもある),「全部で何枚」,というような程度です。
13.編集/台割り
本文とイラストを組み合わせる作業です。
どちらかと言えば,本を作成するための作業に近いところがありますが(そのものかも知れませんが),イラストもその作品の一部ですから,どこにイラストをレイアウトするか,も小説を書くという行為の一環と言っても乱暴ではないでしょう。
まぁ,文章とイラストを見開きのどちらにおくか,という単純なものですめばいいですが,そうはいかない場合(表裏にならざるを得ないような場合),どちらを先にするか,と言うのも悩み出すと結構悩みです。
以上が,私が小説を書く場合の,おおざっぱな手順です。
実際はその時々の状況に合わせて,細かい部分は結構いい加減になったりしていますが,一応は,全ての作業を網羅している……ハズです。
まぁ,こんなやりかたでも,小説を書くことは出来るんだ。という1つの事例ということで。