情報あれこれ(コンピュータ関係)
8.パワーアップについて その3


 ここでは,私がこれまでに挑戦してみた,各種のパワーアップ手段と,その結果についてまとめてあります。

注意

 タイトルが赤文字で表記されているものは,メーカー保証外の 改造行為 にあたります。
 このページは,それらの改造を推奨するものではありません。また,改造の成功を保証するものでもありません。
 この記事を参考として改造に挑戦される場合,あくまでも個人責任として行って下さい。


Xa7の内蔵ハードディスク増設

 メインマシンであるPC−9821Xt13の内蔵ハードディスクの交換に伴って余剰となった1.2GBのハードディスクですが,Xa7に流用しました。
 元からハードディスク増設用ベイが装備されているマシンですから,ハードディスクの増設そのものは,別に問題はありません。
 ただ,今回この項目を『改造』としたのは,他のマシンに内蔵されていたドライブを流用すると言う,メーカー保証外の方法を取っているからです。NECやサードパーティー(MELCO,I・Oデータなど)から販売されている(いた?)増設用,交換用ハードディスクドライブを使用する場合であれば,当然ながら保証対象となります。

「手順」
:本体カバーを外す。
:電源ユニット,フロッピーディスク,内蔵CD−ROMドライブの取り外し(マザーボードのIDEコネクタへのアクセスを容易にするため)。
:内蔵ハードディスクの取り外し。
 合わせて,ケーブルの交換(内蔵されているものは,増設用コネクタが存在しないため)。
:内蔵ハードディスクをスレーブに,増設するハードディスクをマスターに設定(増設するドライブの方が,転送速度が高いので,起動用ドライブに使用するため)。
:元通りに組み上げ,動作チェック。及び,DOSを利用して,ハードディスクへのアクセス確認。

「結果」
 結論から言えば,問題らしい問題は発生していません。
 まぁ,細かいことを言えば,ハードディスクのマスター,スレーブを設定するジャンパースイッチの設定に多少手間取った(基本的に,ドライブにシールなどで記載されてはいるのだが,メーカーにより多少の差異があり,それを勘違いしていた)ため,5番で多少時間が掛ったのが,トラブルと言えばトラブルですが……。
 加えて,今回は環境の移行ではなく,増設したハードディスクを起動用として,OS(Windows−NT)を新規にインストールしているため,環境移行を原因とするトラブルはそもそも発生のしようがないですし。

「補足」
 Xaシリーズの場合,ハードディスク増設用の空間(スペース)は空いているものの,取り付けのためのハードディスク固定用金具は別途用意する必要があります。2000円程度でアイ・オー・データ等から販売されていた……と思います。
 私の場合,仕事先で運よく余っていたものが見つかったので(理由は不明)もらって来ました。


Xt13へのUIDE−66の装着

 まず最初に,メーカー(I・Oデータ)のサイトで,UIDE−66の対応機種一覧を見ると……,Xt13はその中に入っていません。
 が,それでも結構成功率が高い,という情報を入手したので,挑戦してみることにしました。
 ついでに言えば,利用予定のOS(Windows98SE,MS−DOS,Windows−NT4.0)のうち,正式に対応しているのはWindows98SEだけというおまけも付いていますが。
 まぁ,正式対応外の動作が含まれるのはいつものパターンなので(笑)

 そもそもは,PC−98シリーズのハードディスクコントローラーの性能の,あまりの低さが原因,と言えるでしょう。
 対応がPIOモード2(最大8.3MB/秒)までという転送速度の低さ,PIOモードゆえのCPU負荷の高さ,4.3GBまでしか利用できないという容量制限。
 容量制限に関しては,一部機種で8.4GBまで拡大はされましたが,その他の欠点は相変わらず。
 そして,BIOS等のアップデートも用意されていないため,最新の大容量高速で,安価なE−IDEハードディスクは利用不可能だということ。
 その辺りを一気に解決する手段として,数年前に登場したのが,Ultra ATA/33(最大33MB/秒)インターフェースボードの「UIDE−98/M」でした。その後,Ultra ATA/66(最大66MB/秒)の登場に伴って発売されたのが今回使用した「UIDE−66」です。

「手順」
:UIDE−66の装着
:ドライバのインストール
:内蔵ハードディスクと,CD−ROMドライブの付け替え(標準ハードディスクコントローラー=>UIDE−66)
:標準ハードディスクコントローラーの切り放し

 マニュアルに記載している手順は1〜3までなんですが,INT(IRQ)の空きがないこと,標準ハードディスクコントローラーにCD−ROMドライブのみを接続するとトラブルの元になることから,CD−ROMもUIDE−66に接続し,標準ハードディスクコントローラーを切り放すことにしました(手順4)。
 つまり,標準ハードディスクコントローラーとの置き換えを目論んだわけです。

「結果」
 最終的には成功しました。
 ベンチマーク(HDBENCH)で,約4倍の数値が出ています。
    読み出し:約2.8MB/秒=>約11MB/秒
    書き込み:約2.8MB/秒=>約12MB/秒

 が,途中が大変でした。約3時間半……。
 手順の1〜2までは問題なく成功で,ドライバインストール後の起動チェックも無事クリア。
 ただ,そこの段階で標準でSCSIボードが利用しているINT0がシェアリングされていたのが……問題の始まりと言えば始まり。
 PCIバスでは,INTのシェアリング(複数のボードが同じ割り込みレベルを使用すること)が出来るのは知っていましたし,事実,オンボードSCSIと,グラフィックアクセラレータはそれをやっていますから。ただ,E−IDEとSCSIという,2種類の記憶装置でとなると…………ちょっと……怖い気がしたもので……。
 とゆーことで,切り放しの簡単なMATE−X PCM音源を切り放して,INT41を解放することにしたんですが,どうもここでミスをしていた様な気がします。後から思い返してみるに。
 しかしまぁ,その時はそんなことは思いもせずに,ハードディスクとCD−ROMを繋ぎ直して,再起動。
 ところが……MS−DOSはUIDE−66に接続した状態から全く問題なく起動したのに,Win98は起動途中でハングアップ。
 UIDE−66側で転送モードを低くしたり,PCISETUPディスクを使って,PCIバス・CバスのINT設定の見直しを行っても……何をやってもダメ。
 safeモードでは無事に起動しているので,UIDE−66関連の32ビットドライバが,何かと競合しているんだろう。ということは見当がついたものの,それが具体的に何かというのが……。全く見当がつけられず……。
 起動の時の様子の確認を何度か繰り返して,CD−ROMへのアクセス時に異状が起きていることから,CD−ROMとの相性問題を疑ったりもしましたが,CD−ROMを外してもダメ。
 そうこうしているうちに,起動時にUIDE−66に接続したハードディスクが見えなくなるという一幕もありました。

 そこで,物は試しとばかりに,UIDE−66を装着したまま,標準ハードディスクコントローラーを復活させて(要するに初期状態に戻して),そちらにハードディスクを接続して起動すると……あっさりWin98も起動。……何故?
 半分以上泣きが入った状態で,取りあえず拡張ボードの使用しているリソース(INTやROMアドレス,IOポートなど)をチェックしようと,システムのプロパティを開いて………………ちょっと待て。ナゼにUIDE−66がMATE−X PCM音源と同じINT41を使用している?音源は切り放してるハズだぞ?
 おまけに,起動時に表示されるメッセージからすると,UIDE−66はINT3を使っているハズなのに……。

 手伝ってくれた友人と考えた結果……MATE−X PCM音源を切り放してるんだから,空いたINT41がUIDE−66に割り当てられるのは,別に異状でもなんでもない。
 MATE−X PCM音源が残っていることに関しては,「音源を切り放せば,組み込まれているドライバも自動的に使われなくなるはずだから」と考えて,PC−98起動メニューから単純に音源を切り放した(使用しないように設定した)だけだったために,ドライバがそのまま残っていたのが原因だろう,という事に落ち着きました。
 そして,その関係で,プラグ&プレイが正常に機能せず,ハードウェアに設定されたINTの割り当てと,ドライバの設定が食い違っているため,ボードが正常に動作していないのだろう。と推察。
 それではと,MATE−X PCM音源のドライバを削除して,再接続を行うと……無事に起動しました。

 まぁ……考えてみれば,当たり前のことではあるんですよね。
 増設した装置を取り外す場合の手順は,『Windowsでドライバを削除して,それから装置を取り外す』のが本来なんですから。
 つまり……MATE−X PCM音源の取り外しで,「どうせ後から復活させるんだから」と,モノグサを決め込んだのが原因というわけで……。

 原因が判明すれば,後は問題なく終了しました。
 当初の目論見通り,UIDE−66のINTもINT3に設定できて(自動的にそうなってくれた,というのが正しい),内蔵のハードディスクコントローラーと置き換えた状態で稼動しています。サウンドの方も,86音源とMATE−X PCM音源の2チャンネル化を復活させました。
 後は……内蔵のE−IDEハードディスクを,大容量の物(30GB位)に換装……かな。

「問題発生」
 現在の所,1つだけ問題が発生しています。
 原因は……複数のOSをインストールしていること。そして,その中にUIDE−66が非対応のOSが入っていると言うこと。
 つまりは,Windows−NT Workstation4(SP6a)です。
 現在,内蔵E−IDEドライブにWin98SEとDOS6,内蔵SCSIドライブ(ID0)にWinNT4をインストールしています。
 つまり,NTのドライブはドライブになります。
 が,現状ではNTからUIDE−66が認識できないため,そこに接続されているドライブも認識されないことになります。
 その結果,NTが起動する時にはそのドライブがドライブになってしまう。と。
 CドライブとしてインストールしてあるOSが,いきなりAドライブとなったら……そりゃ,トラブルの原因にしかなりませんな。やっぱり。
 実を言えば,NTは起動ドライブが変わっても大丈夫。という噂はネット上だかどこかで,チラと見掛けたような,不確かな記憶はあるのですが,どんな状況なら大丈夫,と言う条件も何も分からないような状況では,挑戦するのも怖すぎるので……。
 一応,対応策としては,2つ考えられます。

・NT上からUIDE−66接続のハードディスクへのアクセスを一切あきらめて,NTそのものを再インストールする。
 内蔵CD−ROMもUIDE−66接続にしているため,NTのインストールそのものがこのままではできない可能性が非常に高いのが問題。
・UIDE−66が正式に対応しているWindows2000に移行する。
 ドライバが組み込まれていない,インストールの段階ではやはりUIDE−66を認識しないだろうから,結果として同じことになる可能性が高い。それを回避するためには作業手順が複雑になってしまう。

 とまぁ,実はどちらも一長一短ありまして……。
 ま,正式に対応していないマシン&OSでなんとかしようとしてるんですから,ラクができるとは思ってないですが,そうなると……実はNTの再インストールがやりやすい方なのは間違いありません。
 CD−ROMの認識について言えば,他のハードディスク(SCSIドライブ)にあらかじめコピーしておけば済む問題ですから(容量の確保はともかくとして)。
 ただ,そこまでの作業を実際にどうするかは別問題ですけどね(笑)


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