情報あれこれ(コンピュータ関係)
9.パワーアップについて その4


 ここでは,私がこれまでに挑戦してみた,各種のパワーアップ手段と,その結果についてまとめてあります。

注意

 タイトルが赤文字で表記されているものは,メーカー保証外の 改造行為 にあたります。
 このページは,それらの改造を推奨するものではありません。また,改造の成功を保証するものでもありません。
 この記事を参考として改造に挑戦される場合,あくまでも個人責任として行って下さい。


PC−9821Xt13の内蔵ハードディスクの換装
  3.2GB=>30GB

 そもそもPC−9821Xt13本体のハードディスクコントローラは4.3GBを超える大容量のドライブには対応していません。
 UIDE−66を利用しての導入となりますが,そもそもXt13は肝心のUIDE−66の対応機種の中に含まれていません。従って,完璧にメーカー(NECは勿論,I・Oデータも)保証外の行為です。

 値段的な事を考えると,30GBが40GBになっても大した値段差はないのですが,UIDE−66側の制限もあって,30GBの製品を購入しました。
 IBM製DTLA−307030です。
 内蔵ハードディスクの交換作業は一度実行しているので,作業手順その物にも問題はない……と思っていたら,最初っからハマりました。

「手順」
:ドライブの仮接続。
 内蔵CD−ROMを取り外し,そこに増設用ドライブを接続。
 現在,CD−ROMをプライマリスレーブで使用しているので,当然スレーブ設定に。
:起動時にUIDE−66のユーティリティを起動して増設ドライブの初期化。
:Windows用領域の確保
 コマンドプロンプトから FDISK 起動。
 大容量記憶装置のサポートをオフにして,領域確保(2047MB)。
 再起動後,マイコンピュータから領域をフォーマット。スキャンディスク。
:MS−DOS用領域の確保
 DOSを起動して,FORMAT コマンドを,/H オプションつきで実行。
 領域確保(2047MB),システム転送実行。
:Windows環境のコピー
 スワップファイル(A:\WINDOWS\WIN386.SWP)以外を丸ごとコピー。
:MS−DOS環境のコピー
 領域確保時に転送されているシステムファイル(COMMAND.COM,MSDOS.SYS,IO.SYS,
DBLSPACE.BIN以外をコピー。
:ドライブの付け替え(増設用ドライブは当然マスター設定に)
 古いドライブは取り外す。
:領域情報の変更
 Windowsの起動ディスクで起動,FDISKから「状態の変更」で,領域を「アクティブ」に,BOOTを「可」にしておく。
:動作確認
 再起動し,動作を確認する。

「結果」
 成功はしました。
 勿論。
 ただし……落とし穴に2〜3回ハマってしまいました。

 最初の落とし穴は購入直後のフォーマット。
 UIDE−66のマニュアルには,『市販されているフォーマット済みのハードディスクはそのまま使用できる』旨の表記がされてはいたのですが,以前購入時の1.2GBから3.2GBへの換装をした時に,低レベルフォーマットのせいで不具合が出た経験から,また,最近市販されている製品の大半が,DOS/V向けである事を考えると,PC−98シリーズでそのまま使える可能性は低いと判断して,初期化を実行しました。
 この判断自体が正しかったのかどうかは,既に検証のしようがありませんが,後悔の第一歩だったことは事実です。
 何故なら……所用時間5時間半……。
 盲点でした。
 確かにドライブの容量が大きくなればなるほど,フォーマットなど時間が掛るのは承知していましたが……それでも……予想を遥かに超えていました。

 次のワナは,FAT32。
 FDISKの実行時に,大容量記憶装置のサポートについての警告メッセージが表示されたのですが,何気にサポートをONにしてしまったのが……。
 これをONにして領域確保すると,要するにFAT32で領域確保されちゃうわけです。容量の有効活用という点ではいいんですが(クラスタギャップが小さくなるから),肥大化する一方のデータを保存するデータドライブは仕方ないとして,システムドライブはメンテナンスの事を考えるとMS−DOSからもアクセスできるようにFAT16のほうがいいので,結局やり直しに……。
 ただ,環境の移行(システムファイルのコピー)が全て終わるまで気付かなかった,というのが……ダメージ大きいです。
 まぁ,そのコピーが終わった段階で,移行前と移行後がどちらも2047MBの領域のハズなのに空き容量が200MB程も違ったので,ようやくソレと気付いたんですが,ここで気付いてなかったら,MS−DOSのほうでもトラブルが起きてたでしょうから,その意味では気付けただけマシ……なんですけどね。
 ただ……「大容量記憶装置のサポート」の段階で気付けなかったのが……ちょっと自己嫌悪。

 続くトラブルは,MS−DOS用領域の確保について。
 Windows用領域を確保する時に,同時にMS−DOS用の領域も確保しておいたんです。最初は。
 ところが,既存のハードディスクからMS−DOSを起動して,SYSコマンドでシステムを転送しようとしたら……「システム領域がありません」というエラーメッセージが……。
 ……やっぱりDOSでやらなきゃダメなんですね。
 改めて「FORMAT /H」でメニューから,Windowsで確保したDOS用領域を解放して,領域確保,システム転送を実行。
 さて,試しとばかりにこの段階で新しく確保した領域からMS−DOSを起動すると……アッサリ起動。さすがにMS−DOSは簡単だわ……。
 そこまでいくと,後は簡単でした。

 後,落とし穴と言えば落とし穴なのが,Windows上でフォーマットしたあとに表示されるメッセージ。
『スキャンディスクを完全オプションで実行して,全ての領域でデータが保存できることを確かめて下さい』という旨の表示がなされるんですが,この「完全オプション」でのスキャンディスクって……結構時間がかかるんですよ。
 今回,2GBの領域をチェックするのに,1時間余りかかりました。
 ドライブの容量が増えれば,それだけ時間が掛るわけです。
 まぁ,FAT16とFAT32ではファイルシステム自体が違う関係で,単純な比較はできないでしょうが,それでも仮に30GBを1パーティションにしたら……単純に15倍ではないと……思いたいですけどね。でも,4〜5時間は覚悟しないといけないんだろうなぁ……。

 最後にHDBENCHの結果を掲載しておきます。
インターフェースドライブREADWRITE
本体内蔵標準搭載1.2GB
Conner製
18141687
本体内蔵換装3.2GB
Quantum製
26572842
UIDE−66換装3.2GB
Quantum製
1086412035
UIDE−66換装30GB
IBM製
2359419921
 ご覧の通り,UIDE−66に交換するだけでも,4倍程度の高速化であったうえに(3.2GBのドライブはATA33対応ドライブ),ATA66対応のドライブだとこれだけのスペックになる。ということですね。
 環境移行(ドライブの内容を丸ごとコピー)するときにも,明らかにかなりの速さを感じる事ができました。

 さて,残る問題は,大容量の使いこなしだけ。(笑)

後日補足
 交換した3.2GBのドライブを,Xa7に取り付けようと思っていたのですが,私同様容量不足に苦しんでいる友人の所へ行く事になりました。
 ので,今後に予定していた,Xa7のドライブ交換はなしになります。
 まぁ,根本的には,Xt13のドライブ交換と全く同じですから,改めて別の記事で載せる必要がないと言えばないんですけどね。


・Xt13のビデオカード交換(その2)
   GA−PII8/PCI → GA−S2K32/PCI
   (ともにアイ・オー・データ製)

 私が手掛けたパワーアップ記事の中では,比較的珍しい(笑)メーカー保証内のパワーアップ記事になります。
 ……厳密に言うとギリギリですけどね。
 今回パワーアップに使用するビデオカードに関しては,問題ないんですが,マシン(Xt13)の側が既にメーカー保証外の状態になってしまっているので,さすがにそんな環境での動作チェックはしてないんではないかと……。

 ついでに言えば,全くもって突発的に挑戦したパワーアップではあります。
 確かに,今回使用したビデオカード(アイ・オー・データ製 GA−S2K32/PCI)は,狙っていたパーツではあります。現在使用しているGA−PII8/PCIと比較してみると,Windowsの日常動作で多用されているDirectDraw性能の向上はさほどではないものの,サポートする3Dファンクションの増加(特に透過処理関係),ハードウェアT&Lによる描画速度向上(がどの程度なのかと言う期待感)など,楽しみなボードではあります。が,いかんせん,実売価格ベースで約¥25kとなると……ねぇ……。
 値段だけなら,それだけだせばGeForce2MXあたりが買えますから(って,AGPをサポートしてないPC−98でAGPのカード買っても意味ないですけどね)。
 ところが,友人と行った大阪日本橋で,中古ながら,『附属品全てアリ,¥12k』というのを見つけてしまっては……買うしかないでしょう(笑)
 とゆーことで,挑戦です。

「手順」
:設定の一部変更。要するに,メーカー保証外の使い方をしている部分を元に戻しておく。
 PCIバスのIRQシェアリングの解消。MATE−X PCM音源の切り放しによる割り込みレベルの開放など。
:現在使用しているビデオカード(GA−PII8/PCI)のドライバの削除。画面出力をスタンダードディスプレイアダプタ(PC−9821シリーズ)への切り換え。
 後,再起動。但し,Windowsは起動させないで,(プラグ&プレイで今削除したビデオカードのドライバが再度組み込まれるため)電源切断。
:ビデオカードの交換(標準のPCIバスへ)
:電源導入〜Windowsを起動してドライバの組み込み

「結果」
 さて,その結果ですが……今回は完全にアウトでした。
「4:」の段階で起動直後のメモリチェック終了後にリセットがかかってしまい,何をどうやっても本体を起動させることができませんでした。
 こんな場合の対処方法としては,要するにメーカー保証外の事をやっている部分を解決すればいいわけですから,それらしいところを順次やっていきました。IRQシェアリングとサウンド2チャンネル化については「手順1」で事前に対処しているので,やっぱりUIDE−66を取り外し。になります。
 しかし……UIDE−66を取り外しても,Cバスのカードを全て外しても,何をやってもダメでした。今回は。
 友人と知恵をしぼって2人がかりでの作業は,2時間あまりにも及びましたが,全くもって反応なし……。
 んじゃ,とりあえずメーカーのサポートセンターに……と思ったけど,予想通りと言うか,電話がすぐには繋がらなかったので,ホームページに用意されている問い合わせ窓口から連絡をしたところ,その日(2001年4月3日)の晩には回答がきました。
 その迅速さはいいんですが……回答内容が……ねぇ……。

『お客様のパソコン本体につきましては,正常動作しないことが判明したため,対応機種外とさせて頂く予定です』

 あの…………もしもし?
 発売から……けっこー経ってますけど……今更?

 しかも……ホームページでは今でも(2001年5月8日現在)しっかりきっぱりと対応機種一覧の中に入ってるっつーのは……。
 とっとと更新しなさいね。

「追記」
 ま,そーゆー結果になったので,購入した中古販売店に連絡したら,そちらで返品で対応してくれると言うことでしたので,返送しました。
 しっかし……くやしい……。


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