情報あれこれ(コンピュータ関係)
ループバック録音


注意

・ゲームなどから録音したデータは,著作権法による保護の対象となっています。同法で許されている私的利用の範囲を超えた利用は違法行為となります。
 特に,最近話題になることが多いP2Pのファイル交換ソフトなどで,録音した音楽ファイルを公開すると,それだけで著作権法違反となります。
 どうかそのような行為のないようにお願いします。


・「ループバック録音」という表現が正式なものであるかどうかは確認できていません。『サウンドボードのループバック機能を利用した録音』という意味合いで使用しています。
 って,そもそも「ループバック」という呼称自体が一般的なものかどうかと言う根本的な部分も不確実ではあるんですが……。


・そもそものきっかけ

 お気に入り(音楽関係)を見て頂ければ分かるように,テレビ・ラジオで活躍しているような歌手(芸能人)はほとんど興味の対象外で,普段聞いているのがパソコンゲームのBGM,というところが,そもそもの発端です。
 近年では,CD−ROM2〜3枚組みで,うち1枚がBGM用のミックスモードCDで,2トラック目以降にBGMがCD−DAでそのまま記録されている。というパターンが主流ですね。
 その場合,そのCD−ROMを使えばそのままBGMが(単体で)再生できるのは,音楽を聞く側から言えば大きなメリットだったりします。
 好きな曲だけをCD−Rなどでまとめられるというのもメリットですが,容量の問題もありますから,ハードディスクに1まとめにしておいて,という方が最近は多いですね。私個人としては。

 なんですが……中にはそう簡単にはいかない場合も結構あったりします。

 これまでに困ったのは次のパターン。
1:専用の音源ドライバを使って,BGM再生をしている。
2:DVD−ROMのゲーム。

 要するに,BGMがCD−DAではない場合です。
 当然ながら,CD−DAのように簡単なリッピングは不可能です。
 まぁ,ゲームによってはウィンドウ形式で,しかもバックグラウンドで動作するものもありますので,そんな場合にはゲームをバックグラウンドで起動しておいて(勿論,ミュージックモードで),フォアグラウンドで仕事するってことはできます。
 けれど……できないゲームも勿論あるわけです。

 更に,これをやろうと思ったら,そのゲームをいつまでアンインストールできないわけですね。
 ……いくらハードディスクの容量が大容量化しているとは言っても……そもそも,それをいいことにゲームの方も必要量が増大してますからねぇ……。
 ちなみに,これまでにインストールしたゲームで一番容量の大きいものは4GBだったりします。

 まぁ……そんなのがあると,どうにかしてBGMだけ記録したくなります。

 実は……そんな方法があったんです。
 それが,「ループバック」を利用した録音です。


・ループバックとは

 まず,一般的な録音時と,再生時のデータの流れを図にするとこんな感じ……のハズ(あくまで概念図です)。

・録音時のデータの流れ
録音時のデータの流れ

・再生時のデータの流れ
再生時のデータの流れ


 ここで,再生をしながら,つまり,データを出力側に流しながら,そのデータを同時に入力側にも分岐させます。
 これが『ループバック』です。

・ループバック時のデータの流れ
ループバック時のデータの流れ

 これを利用すると,データを再生しながら,ループバックしてきたデータを録音する,ということが可能になるのです。


・必要なもの(ハードウェア)

 ……これが,実はまだよく分かっていません(笑)。
 今回私が挑戦して成功したのは「GA−7VTXH+(GIGABYTE製マザーボード)」のオンボードサウンドです。
 システムのプロパティで確認したところ「Creative Sound Blaster PCI128(WDM)」の表記がありました。
 原理的に考えて,録音(取り込み)と再生が同時に行えるサウンドボード(マザーオンボードでもOK)が必要なのは明白なんですけどね。
 IP電話への要求から考えて,現行製品ならほぼ問題はないのではないかとは思いますが……。

・必要なもの(ソフトウェア)

 何はともあれ,録音用のソフトが必要です。
 できるかどうかのチェックだけならWindows付属のサウンドレコーダーでも充分と言えますが,そもそもサウンドレコーダーには,最長録音可能時間60秒というステキな制限がありますので,何等かの録音ソフトが必要になります。
 また,この手の録音の常套手段ですが,先にレコーダーを動作させてから録音するデータの再生を開始。データの再生が終了してからレコーダー停止。という手順を取る関係で,必要なデータの前後に余分な空白時間や余分な音が入ってしまいますので,それを加工するためのソフトも必要になります。
 今回使用したものは次の通りです。
 録音A-RECORDER(ver1.03)
 加工WAVY(ver1.04)

 また,この他に全体の音量調整を行うようなソフトもあります。
 例えば,録音したときの音量が小さすぎたような場合,全体の中での最大音量が,WAVフォーマットの16ビットの中で最大となるように全体の音量を増幅する。というようなものです。
 ただ,あまり元の音が小さすぎると,素直にボリューム調整して録音し直した方が綺麗な場合もあるでしょうけど……。


・手順

0:ソフトの動作環境確認〜インストール
   当たり前と言えば,当たり前のことですが,ここをちゃんとしておかないと,何かあったときの対処に困ります。

1:サウンド関係の環境確認〜設定
   スタートボタン → 設定(S) → コントロールパネル(C) → マルチメディア
「オーディオ」タブで,「録音」優先するデバイスを確認。
「デバイス」タブで,そのデバイスが使用可能になっているかを確認。

タスクバー右端の音量コントロールを右クリック → 音量コントロールを開く(O)
オプション(P) → プロパティ(R) で,音量の調整欄で,「録音」を選ぶ。
 表示するコントロールは一応全てオンにしておきましょう。

音量コントロールのプロパティ

 コントロールの中で,入力元を選ぶわけですが,ここでは「Stereo Mix」を選びます。
録音の音量コントロール

 項目は……見れば分かると思います。少なくとも,物理的に外部から入力しているわけではないので,「Line In」や「Mic」,「CD」は除外できますし,「モデム」も無関係ですから……。
 選びきれない場合は,1つずつ試してください。

2:録音準備
   録音用ソフトを起動します。
 それから再生側のゲームを起動します。フルスクリーンでしか動作しないゲームだと……ちょっとしんどいかもしれません。
 その場合でも,GRPH(Alt)+TABによるタスク切り換えは動作する場合もあるので,その辺は工夫してください。
 今回私が挑戦したゲームは,いずれもウィンドウで動作するソフトだったのでその点は楽でした。

3:録音
   録音ソフト(A-RECORDER)の録音ボタンをクリックして,録音を開始させてから,タスクをゲーム側に切り換えて,BGMを再生させます。
 今回挑戦したゲームでは,BGM鑑賞モードが用意されていたので,それを利用しています。

 BGMが終了した段階で(BGM鑑賞モードの場合,エンドレスでループする場合も多いので,その場合は曲の長さに応じて,ループ1回で終わらせるなり,2〜3回分録音するなり好きにしてください),曲を停止させます。
 それからタスクを録音ソフトに切り換えて,録音を終了します。
 なお,ゲームによっては,BGM鑑賞モードでも,曲の再生や停止時に効果音が鳴る場合があります。その場合には,事前にボリューム設定で,効果音のボリュームを下げておくようにしてください。

4:調整
   先頭や末尾の余分な無音部分のカットや音量調整(ファイル全体のボリュームを上げる)などを行います。
 とは言っても,元が悪すぎると録音し直す方が簡単と言う場合もあります。
 こればっかりは個人の好みも関わるところですから,試行錯誤しかないでしょう。

 さて,録音ができたら,後はそれをCD−Rに焼いて個人のベストアルバムを作るなり,MP3に変換してポータブルプレーヤーで楽しむなど,色々とできます。
 できますが……世の中には『著作権法』という法律が存在しています。
 このページの冒頭にも書いてありますが,違法行為のないようにくれぐれも留意してください。

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